この画の中には壮大ともいえる時間が三つ流れている。
まず壁に掛けられたフレームの時代(時間)。高い塔の崩壊は遺跡であり蓄積された権威の名残りである。
初老の男とライオン(学識を積み何かを究めた人と百獣の王であるライオン)が互いに同位置にいるという平等の認識、叡智の探求の時代。
そして、それらすべてが石化され時間を止めた時空を客観的に見ている超未来の未知の時代。
まさに人智を超えた旅の記憶/旅の想い出である。
テーブルの上の燭台の灯り・・・心の内なる旅である。
高台のついた皿の上の果実(有機/水)がつないだ生命の連鎖、とめどなく続行を可能にするかもしれない途方もない未来から見た『旅の想い出』である。
(写真は国立新美術館『マグリッㇳ』展/図録より)
最新の画像[もっと見る]
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます