風を浴びきりきり舞いの曼珠沙華抱きたさはときに逢いたさを超ゆ
曼珠沙華の花は、細い線が放射状に広がり反り返った形状である。だから風を浴びきりきり舞いなどしているところを見たことがない。
抱きたさはときに逢いたさを超ゆ・・・恋情よりも情欲が激しく勝ってしまっている。
曼珠沙華の花が風を浴びきりきり舞いをするとしたら、もう台風、暴風、烈風。それほどに熱く激しい恋情を抱いている今のわたくしである。
「お父さん、藤棚が揺れているね」と言って振り向いたら、家の屋根が飛んでいたという知人の話。風が通り抜けるようなものが、キリキリ舞うときは屋根が抜けるような猛烈な突風である。
情熱の真紅、曼珠沙華(彼岸花)がきりきり舞うときは、炎上の恋心が無くてはならない。
内職、介護に明け暮れていたころ聞いた山口百恵の「曼珠沙華」、思い出して、しんみり。
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