とにかく優しすぎる人という印象、真摯に向き合う姿勢に《地の光》のような不思議な温かさと熱意を感じ、震撼としてしまった。
『歓喜の仔』の表紙に松本俊介の『立てる像』を起用したつながりで神奈川県立近代美術館の講演を引受けてくださったとのこと。
「縦横斜めの線の交錯、その構成によって風や光・空気生じさせ、人を描いていないのに煩雑な空気感を伝えています。アングルも奇をてらうというのでなく普通の視線の高さで心理的な光景に共鳴させている、その凄さです」という。
作品を細部から全体にいたるまでの執拗とも思える観察眼に敬服。
映画制作を目指されていた方らしい構図・構成への関心、見ることの深さの正負の領域…生きて在ることの尊厳。
ギリギリまで追い詰めていく反問・・・。
比較的平易な言葉で綴られる文章の中の葛藤を覗き見た思いがし、安易な思い付きがほぼ100パーのわたし(素人)、大いに恥じ入ったことでした。
そういえば「今度、天童荒太の講演を聞きに行くんだ」と友人Mに話したら、
「天童荒太って、いい男だよ」って言ってたけど、確かに。
〔於:鎌倉市商工会議所〕
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