Kは、機械的にうなずいた。彼はベッドの柱に左腕をのばし、その腕のうえに頭をのせていた。
☆Kは無意識に居眠りをしていた。輪(太陽の暈)に腕をのばし、その腕を都合よく中心にのせていた。
運動不足どころか全然動かない亀のようなわたし・・・。
救世主のラジオ体操、時間になると早歩で飛んで行く。
本当に感謝しかないのに、40回毎のご褒美、ありがたすぎて涙が出ちゃう(女の子だもん)って子供返りして喜んでいる。
『誓言』
「ここ水地球においてあらゆる時代を超えてもなおかつ唯一の真実、存在の根拠となりうる証拠の源は『太陽』であり、太陽に対峙することで生命活動は死滅の果てにも再起、蘇生のあることを信じて止みません!」
命、あるは知恵の実とも称された「果実であるリンゴ」象徴、あるいはイメージは不滅ではありません。人々が固く信じ、永遠を誓うその対象は地球の変動(氷河・熱風・嵐etc)に拠り人類と共に滅亡するかもしれません。記憶の石化、もはやこれが何かを解明できない残存・・・。
人の指針、糧、心に描く求心的な信仰。わたし達が現今信じているものは、決して永遠の持続を為しえない。人のスケールでは測り得ない長いスパン・・・。
しかし、その果てに在っても太陽があるかぎり、水地球との関係は断れないのではないか。
太陽は唯一無二の存在の証拠であることを誓言いたします。
(写真は国立新美術館『マグリッㇳ』展/図録より)
オツベルは少しぎよつとして、パイプを手からあぶなく落としすにしtがもうあのときは、象がいかにも愉快なふうで、ゆつくりあるきだしたので、また安心してパイプをくはへ、小さな咳を一つして、百姓どもの仕事の方を見に行つた。
☆照(あまねく光が当たる=平等)の趣(ねらい)に絡(むすびつける)章(文章)には、諭(教え導く)械(からくり)がある。
暗(秘かに)新しい章(文章の)の我意が逸(隠してある)。
飛躍した章(文章)は詞(言葉)の字により、法(神仏の教え)を兼ねた講(話)がある。
「おどろいたものでうな」と、ビュルゲルは、威勢よく頭をふって、ふとんの下からメモ帳を引っぱりだすと、なにやら書きつけた。「あなたは測量師でありながら、測量の仕事をもっていらっしゃらない」
☆「異常です」と、ビュルゲルは理解できずに被った通告を引っぱりだし何かを書きつけた。あなたは測量師でありながら、土地がないことに気づいた人の現場不在証明の小舟を持っている。
『誓言』
石化した巨大なリンゴが幾つかの岩石に支えられてあり、背景は夕照の空である。
石化のリンゴ・・・歳月により浸食されたリンゴであるというマグリットの弁であるが、想像を絶するほど長い時間を経た未来、その時空である。
石化し果てたということは、本来のリンゴの意味を失っているイメージの残骸である。もちろん有機の肉質を持つリンゴではなく、伝説のなかのイメージとしてのリンゴの果てである。
園の中央に命の木と、善悪を知る木とを生えさせた(『創世記』より)
リンゴに被せられたイメージの所以、羞恥を知る人間の目覚めは、人為的な伝承に寄り造られた信仰の一つであり、象徴でもある。それが長い時間を経て形骸化され夕陽(存在における真実)に照らされているという景である。
未来永劫、絶対と信じられているような進行でさえも、いつかは意味を剥奪された遺物と化す。時間は総てを変異させていくが、唯一太陽の存在(真実)は不滅である。
(写真は国立新美術館『マグリッㇳ』展/図録より)
「あゝ、ぼくはたきぎを持つて来よう。いい天気だねえ。ぼくはぜんたい森へ行くのは大すきなんだ」象はわらつてかう言つた。
☆字を頼りに展(ひろげる)記であり、審(正しいかどうか明らかにする)講(話)は、他意の照(あまねく光が当たる=平等)が現れる。
彼は、この問題をほとんど考えていなかった。ほんとうはビュルゲルが眠ってくれたらよいのになあ、ということしか考えていなかった。しかし、それも自分自身にたいする一種の義務感からそう望んでいただけで、心の底では、この男が眠りにおちるなんていつのことやら見当もつかないという気持がしてきた。
☆彼はこの事件を我来たりと考えていた。本来ビュルゲルが寝入った後(死後)にと望んでいたが、自分自身に対する信ずべき予感からビュルゲルが眠る瞬間など計り知れないと、心の奥底では思っていた。