米重機メーカー、キャタピラー、電子部品チップメーカーNVidicが業績下方修正を週末相次ぎ発表した。両社が中国経済の先行きを占う指標メーカーであることから中国経済減速を改めて印象づけた。28日付英フィナンシャルタイムズ(FT)は電子版トップで「キャタピラー、2018年10~12月収益,予測下回る。ここ10四半期初めて。中国減速、ドル高、製造・輸送費コストアップが背景。」と伝えた。FT電子版は「ECB,ドラギ総裁、ユーロ圏経済の先行きを警戒的に見ていると発言した。中国市場依存の大きいドイツ経済指標が冴えない。ロンドン、フランクフルトはじめ欧州市場は全面安。」と伝えた。
欧州株安は英国の合意無きEU離脱に伴う大混乱を市場は憂慮している。株式市場は先行きが不透明なことを特に嫌がる。場立の人間に落ち着きがなく、なんとなくざわざわしている様子がCNBCテレビ画面を通じてだが、伝わって来るから怖い。週明け28日のNY市場はキャタピラー株の9%安がリード、NYダウは一時400ドル以上値下がりした。あと戻して、208ドル、0.8%安、24,528ドルで取引を終えた。
Nvidic株下げが昨年来のアップル同様、中国経済減速が背景にあるためハイテク株安を連想させ、ナスダックが1.2%下げた。S&P500も0.8%と値下がりした。米中貿易交渉の先行き不透明もマイナスに作用した。NY原油(WTI)が世界的な需要減退を材料に売られ、バレル51.99ドルへ下げた。ブレントオイルが再び同70ドルを割った。NY金はオンス1,303.10ドルと小幅上げた。NY外為市場では29~30日開催の米FOMC会合を控えて様子見、1ドル=109.34円、1ユーロ=124.95円と小動きに終始した。
29日朝放送のNHK/BS「ワールドニュース」で英BBCは「メイ英首相は自らのEU離脱修正案を英議会に提出する。アイルランドと英国領北アイルランドとの国境税の扱いが最大の焦点だが、議会が修正案を承認する見通しは全くない。一方、EU議会は当初のメイ首相の代替案でさえ一度も審議していない。」と伝えたあと英BBCはドーバー海峡をはさみEUとの最大の貿易港カレーを取材「英国は野菜、果物、生鮮食料品の70~80%をEUからカレー港から輸入している。EUから英国がEUと合意無し離脱となれば現在の関税ゼロからEU加盟の個々の国との個別の関税交渉が始まる。10年かけてもまとまるはずがない。通関はストップ、大混乱は避けられない」と語る様子を映していた。
29日朝放送の韓国KBSは「韓国の農家で口蹄疫病が今年初めて確認され26頭の牛が処分された」と伝えたあと「28日、ハリス駐韓米国大使がチョン・ギョンドウ韓国国防部長官と会談した。韓国の米防衛費負担問題に加えて日本の哨戒機問題についても話し合はれた模様だ」と伝えた。29日朝放送の米ABCは「スターバックス前CEOのハワード・シュルツ氏が2020年米大統領選に無所属で出馬する見通しだ。民主党の票を奪う可能性が出て来た。立候補すると見られるトランプ大統領に有利に働くだろう。」と伝えた。(了)