淡路佐野公園球場にて
画。江嵜 健一郎
母校甲陽学院と神戸高校との夏の高校野球兵庫大会2回戦が淡路佐野公園球場で7月10日午後1時から開かれ楽しみして出かけた。球場の様子をいつものようにスケッチした。
球場には頭を遮るものなし。文字通り炎天下での観戦となった。用心して帽子の下にタオルの兵隊さんスタイルに日傘をさして観戦した。
外野フエンス奥遠方には大阪湾。上空高く神戸空港か関西国際空港か定かでないがエンジン音を残して飛行する姿が結構大きく見えた。
JR三宮駅から11時40分発、淡路交通バスに乗車、約1時間で球場最寄りのバス停「津名港」に着いた。たまたま停まっていたタクシーに乗り、約10分で球場に着いたが予定時間前に試合は既に始まっていた。
先攻の甲陽学院は一塁側。スコアボードを見ると0点。1回裏神戸の攻撃中だった。先発投手の調子が悪かったのか、あれよあれよという間に5点を取られ投手交代、苦しい展開となった。それでも3回には敵失をからめて2点を入れて健闘した。
神戸に4回1点、5回1点と小刻みに加点された。2番手投手を先発に戻したが6回にダメ押しの4点を取られて万事休す。7回表甲陽は0点で2対11でコールドゲーム。甲陽学院の野球部の夏は終わった。
エラー4は試合の流れを悪くした印象が強い。相手もエラーがあったがエラーのあと締めた。甲陽はエラーが追加点に絡んだ。試合の流れを相手に渡したことが悔やまれる。
球場を出たところで甲陽学院野球部OB会長の岡田三彦さん(甲陽46回生)にたまたまお会いできる幸運に恵まれた。
実は今年4月に読売新聞朝刊にスタルヒンが甲陽野球部に在籍したという新聞記事を甲陽Allで拝見、当記事の取材を受けられた岡田さんにメールを送った。返信メールに高校野球が始まればお会い出来れば幸いですと書いたが、まさかご本人に球場で会えるとは想像もしていなかった。
帰路、球場前から岡田さんと同道した。球場前のバス停発15時7分乗車、進行方向右窓外に展開する美しい大阪湾を眺めながら終点の岩屋港まで約20分。岩屋からは対岸の明石港までのフエリー内でも岡田さんから甲陽の野球部のよもやま話を聞く機会に恵まれた。
その中の一つに国鉄スワローズ(現:ヤクルト)創設、昭和25年(1950)の際、金田正一さん入団の仲立ちをしたのが甲陽野球部の先輩だったと聞いた。スタルヒン投手と甲陽の縁も貴重だが天下の金田正一投手とのエピソードもそれに勝るとも劣らいないと感心した。
甲陽38回生の同期のI.Nさんが7月5日急逝したとのメール連絡を受けた。ここ数年至近弾が続く。安倍元首相の事件もまだ冷めやらぬ今日この頃だが、健康に留意して、一日一日を大事に送ることの大切さを改めてかみしめる一日となった。(了)