「ムバラク大統領が辞任しました。政権は軍の政府評議会に委譲されました。」米CNN,英BBC,ドイツZDF,ロシアRTR,スペインTveが伝える様子を「おはよう世界」が時間を割いて報道していた。タハリ―ル広場に集まった数千人の群衆を写し、ドイツZDFは「ある種お祭りのような雰囲気だ」と解説していた。
米CNNは、オバマ米大統領が「エジプト政府は変化を求めた国民の声に従った。今朝のエジプトの光景を見て、感動している。」と語る映像を流していた。ドイツメルケル首相、英カメロン首相も、それぞれ軍と国民の民主的動きだと高く評価していた。
カメロン首相は「エジプトを出来るだけ支援する準備をする」と語った。一方、ドイツメルケル首相は「ほっとしている。自由を求めた国民の勝利だ。歴史的転換だ。」と述べ、最後に「イスラエルの安全が保証されることを期待する。」と話を結んだのが印象に残った。
スペインTveは「ホワイト革命を達成した」とエジプト革命が平和的に行われたことを高く評価した。スペイン政府も談話を発表し、「エジプトの政治的成熟を示すものだ。」と称えていた。英BBC,ドイツZDFはムバラク政権の30年の歴史を振り返り、最後は「ムバラクは少しずつ譲歩を続けていたが国民の圧力に屈した。」と解説していた。
ロシアRTRは、最初にロシアの民族紛争、次にラズロフ・前原外相会談、そのあとでムバラク辞任を報道した。「ムバラク大統領は保養地に向かった」と伝え、大統領官邸の上空を飛び去るヘリコプターの映像を映していた。外相会談では「南クリルはロシアの領土だ。」と言いながら「日本と平和条約締結に向けた努力を続ける」とラズロフ外相は語っていた。
ムバラク辞任の報道は株式市場にどのように反映したか。「おはよう世界」が紹介する米ブルームバーグに出演したあるマーケットストラテジストは「エジプト革命は相場を支媛するが、アメリカでは国内の動きをより注目している。NYダウの43ドル高は反発と言わない。しかし、上げたことに変わりない。むしろ、一本調子の上昇でないのがいい。上げたり下げたりしながら株価は上昇する。」と語る様子を伝えていた。「おはよう世界」(経済情報)に出演した米みずほ証券の大宮弘幸氏は、「ムバラク辞任でエジプト情勢が安定化に向かうとして一気に上昇に転じた。」と相場反発のきっかけになったとコメントした。
大宮氏は話を続け「ムバラク辞任報道の後、ミシガン大消費者信頼感指数が昨年6月来の高い伸びを示したことから、投資家に安心感が広がり、前日比43ドル高、12,273ドルで取引を終了した。一方、外国為替市場では、米景気回復期待からドルが買われ一時83円後半まで値上り、1ドル=83.38~41円で取り引きされた。ムバラク辞任を受けて、原油は売られ、原油(WTI)先物相場は、バレル1.15ドル下げ、85.58ドルで終えた。今後はエジプト情勢の推移も確認しながらの動きが予測される。」などと解説していた。
日本国民の多くはエジプト革命と聞いてもピンと来ないのではないか。菅首相はどのような感慨をもってムバラク辞任のニュ-スを聞いたのであろうか。日本の首相談話を改めて聞いてみたい。(了)
米CNNは、オバマ米大統領が「エジプト政府は変化を求めた国民の声に従った。今朝のエジプトの光景を見て、感動している。」と語る映像を流していた。ドイツメルケル首相、英カメロン首相も、それぞれ軍と国民の民主的動きだと高く評価していた。
カメロン首相は「エジプトを出来るだけ支援する準備をする」と語った。一方、ドイツメルケル首相は「ほっとしている。自由を求めた国民の勝利だ。歴史的転換だ。」と述べ、最後に「イスラエルの安全が保証されることを期待する。」と話を結んだのが印象に残った。
スペインTveは「ホワイト革命を達成した」とエジプト革命が平和的に行われたことを高く評価した。スペイン政府も談話を発表し、「エジプトの政治的成熟を示すものだ。」と称えていた。英BBC,ドイツZDFはムバラク政権の30年の歴史を振り返り、最後は「ムバラクは少しずつ譲歩を続けていたが国民の圧力に屈した。」と解説していた。
ロシアRTRは、最初にロシアの民族紛争、次にラズロフ・前原外相会談、そのあとでムバラク辞任を報道した。「ムバラク大統領は保養地に向かった」と伝え、大統領官邸の上空を飛び去るヘリコプターの映像を映していた。外相会談では「南クリルはロシアの領土だ。」と言いながら「日本と平和条約締結に向けた努力を続ける」とラズロフ外相は語っていた。
ムバラク辞任の報道は株式市場にどのように反映したか。「おはよう世界」が紹介する米ブルームバーグに出演したあるマーケットストラテジストは「エジプト革命は相場を支媛するが、アメリカでは国内の動きをより注目している。NYダウの43ドル高は反発と言わない。しかし、上げたことに変わりない。むしろ、一本調子の上昇でないのがいい。上げたり下げたりしながら株価は上昇する。」と語る様子を伝えていた。「おはよう世界」(経済情報)に出演した米みずほ証券の大宮弘幸氏は、「ムバラク辞任でエジプト情勢が安定化に向かうとして一気に上昇に転じた。」と相場反発のきっかけになったとコメントした。
大宮氏は話を続け「ムバラク辞任報道の後、ミシガン大消費者信頼感指数が昨年6月来の高い伸びを示したことから、投資家に安心感が広がり、前日比43ドル高、12,273ドルで取引を終了した。一方、外国為替市場では、米景気回復期待からドルが買われ一時83円後半まで値上り、1ドル=83.38~41円で取り引きされた。ムバラク辞任を受けて、原油は売られ、原油(WTI)先物相場は、バレル1.15ドル下げ、85.58ドルで終えた。今後はエジプト情勢の推移も確認しながらの動きが予測される。」などと解説していた。
日本国民の多くはエジプト革命と聞いてもピンと来ないのではないか。菅首相はどのような感慨をもってムバラク辞任のニュ-スを聞いたのであろうか。日本の首相談話を改めて聞いてみたい。(了)