ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

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世界の政治家に、今、読んでほしい本はイソップ物語である(学校で教えてくれない経済学)

2011-10-31 10:40:59 | 経済学
週明け10月31日のシドニー、ウエリントン市場でドルが対円で売られ、一時、1ドル=75円32銭とドル安・円高がさらに進んだと6時台のNHK・BSが伝えていた。31日付けのCNBC Asia MorninBrief電子版はバ―ナンキ米FRB議長が週明け米FRBの会合の後の記者会見で金融緩和政策継続を表明するだろうと書いていた。

日本政府はドル買い・円売り介入を実施するとオウム返しに発言している。1日4兆ドル(ドル75円換算で300兆円)近いお金が外国為替市場でやりとりされていると伝えられる。そんなドル大洪水の真っただ中では雀の涙ほどのお金を使って、しかも日本政府単独で水{米ドル}の汲み出しを図る話に誰も乗って来ない。タイの洪水被害を日本一国で食い止められない話と同じである。

ロシアRTRがタイの水害が深刻な事態に発展していると膝小僧まで水につかりながらRTR記者が「大潮になれば人口1200万の大都市バンコクはもちこたえられない。感染病の拡大が懸念される。さらに水の中にはワニや毒蛇も一緒に流れている。既に多くの被害が出ている。水がひくまであと数週間かかるだろう」とレポートしていた。

経済関係では、スペインTVEが、欧州金融安定化基金(EFSF)強化にあたってEUだけでは不十分であるとして、IMFに支援を求めることで今週開かれるG20会議で討議される。ただ、中国にも支援を求めているが中国は「わが国は救世主になれない」と表明した。ギリシャの負債を半分にカットすることを決めた結果、ギリシャは1200億ユーロ(ユーロ107円換算:12.8兆円)助かる。問題は負担を迫られる銀行だが個別の銀行名は公表されない。これこそがEFSFリスクです」などと解説していた。先週、欧州金融安定化に向けて大枠は決った。個別にこれから入る。外づらはよくても一歩、家の中に足を踏み入れれば人様にとてもお見せできる状態でないことが十分想像出来る。

今朝の「ワールドWaveMorning」では、世界の人口が10月31日に70億人突破を材料にフランスF2がインドを取り上げた。ムンバイなど都市人口が急増、飲み水が不足、1日にバケツ5杯までに制限した。ムンバイはいま窒息状態。しかし、都市計画は全くない。超高層階マンシォンに住む億万長者、その一方で、12平米の空間に8人がひしめきあって寝起きしている深刻な住環境を対照的に 紹介していた。

「ワールドWaveMorning」(世界の扉)で、豪ABCが伝える中国「婚活」最前線の様子を紹介していた。中国の男性は持ち家を確保することが結婚の前提条件だ。70年代は自転車など身近なものを持っているいることが女性の結婚条件だった。現在は①車、②マイホーム、③貯金に変わった。1980年代以降、中国の不動産価格が上がり始めた。最近急騰が目立つ。「家の確保は男の責任ではない」とする風潮も見られ始めた。離婚が年200万組まで増えて来ている。「婚活」イベントの創設者のYan氏は「最近の中国の若者は、他の人に対する信頼関係が欠如している。多くの若者が自分を見失っている」とインタビューに答えていた。

その他の「ワールドWaveMorning」では、カタール、アルジャジ―ルが、シリアのアサド大統領が欧米メディアとの初のインタビューに答え「シリアに介入すればシリアは分割される。シリア分割は中東分割。シリアはエジプト、リビア、イエ―メンとは全く異なる」などと語ったと紹介していた。この日も反体制派とのデモで多くの一般市民が殺されたと棺をかついで進む葬列を写していた。アルジャジ―ラは、イスラエル軍がパレスチナ・ガザを攻撃したニュースも流していた。先日のイスラエル兵とパレスチナ捕虜1000人との交換によるパレスチナのお祝いムードに水をさすためだと解説していた。

日本では円が新高値を更新したと騒いでいる。雨(ドル札の印刷)が降るたびに洪水(ドル安被害)は繰り返されるだろう。一度キリギリスの生活を味わうとアリの生活に戻せないことをギリシャのイソップは喝破していた。今、世界の政治家に読んでほしい本はイソップ物語である。(了)

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