スノードロップ開花
江嵜企画代表・Ken
こちら神戸は、2日続けてしっかり雨が降り、4月の陽気にも
助けられてスノードロップが一気に開花した。さやえんどうの
鞘をすこし小ぶりにした大きさの鞘がはじけ、ひもをつけて
落下傘から飛行士がポン、ポンと、飛び出してくるように
咲いていた。
ヤフーのブログで花ことばを検索した。まずは「希望」。
アダムとイブは禁断の智慧の実を食べてしまう。楽園に
追い出される。そこは降りしきる雪のなか。天使が現れ
「もうすぐ春がやってきます」と告げる。そして雪を
スノードロップに変えた。そこから「希望」という花言葉が
生まれた。
一方、イギリスではスノードロップは不吉な花として知られる。
恋人の死を知った乙女はスノードロップの花を摘んで恋人の傷の
上に置いた。花が触れた途端男の肉体は雪片(スノードロップ)に
変わってしまった。この言い伝えからイギリスでは死の象徴と
なってしまう。この花を異性にプレゼントしてはなりませんと
あった。
数年前から更地に春が近づくとスノードロップが律儀に咲いて
くれるようになった。種をまいたことも苗を植えた記憶もない。
おそらく鳥の落としものにちがいないと思っている。
いとおしくおもうほどに可憐な花である。スケッチしていると
心地よいメロディーがどこからともなく聞こえてくるような楽しい
気持ちになるから不思議だ。
足元に次はわたしの番よと、云わんばかりにせり出してきた
チューリップを入れて仕上げた。鉛筆でスケッチした絵を自宅に
持ち帰って彩色した。(了)