デンドロビウム
江嵜企画代表・Ken
三宮に出る機会があり、例のフラワーショップ「潤」に立ち寄った。ほとんどの花が出払った後なのだろう、保育所での親待ち子供のように淋しそうな顔をしている花と目が合った。
傍に既に嫁入り先の決まったひと鉢1万円もする胡蝶蘭が並んでおり余計目立った。
値段を見たらなんと680円である。値段に不足はない。家に持ち帰ってスケッチした。
花のラベルにはデンドロビウムとあった。フリー百科事典「ウイキぺディア」によれば、ラン科セツコク属の総称、東南アジア中心に世界各地で分布している多年草、11~4月ごろ開花する。元種は1,000以上ある、色、形も多様と出ていた。
買って帰った後しばらくは、少し不機嫌な顔をしていた。
ところがスケッチを進めるうちに、おかしなもので、花弁が紅をさしたように元気になってきた。やはり描いて欲しかったに違いない。
水心魚心という言葉がある。花も元気になる。花が元気になれば、人も元気になる。花からいつも元気をもらっている。(了)