カンチャン狂騒曲

日々の事をあれこれと、大山鳴動してネズミ1匹がコンセプト。趣味さまざまなどを際限なく・・。

清和文楽を観て・・・。

2019-03-23 13:26:38 | おでかけ
 町の文化協会主催で「日本の伝統文化に触れる会」という催しを毎年行っている。

 地震のため改修の必要性に迫られ使えなくなった文化会館に替わって、健康福祉センターで開催することになった。

 今年は「清和文楽」で、これは合併するまえの上益城郡清和村で、農村で受け継がれていた人形浄瑠璃が一度途絶えてしまっていたものを、四国の徳島県・阿波の人形浄瑠璃の方々の指導を受けながら「清和文楽」として復活を果たし、常設館を持つ一座に育って、多くの人を引きつけている。

 私も過去に一度「清和文楽館」で、「道成寺」を観たことがあるが、とても素晴らしかった。

 今回の出し物は、「むじな」と「雪女」でいずれも小泉八雲の怪談である。

 
 (仮設の舞台)

 健康福祉センター多目的室の仮設の舞台であるが、主として人形が演じるスペースと浄瑠璃を語り三味線を弾く台によって構成されている。

 立派な舞台もあるが、昔の人形浄瑠璃は村や町のお祭りなどのときに、神社の境内などに設けられた舞台で演技をしていたもので、むしろこの舞台のしつらえの方がしっくりくるのかもしれない。

 祖母が浄瑠璃が好きで、子供の頃はいつも連れて行かれたが、言葉がよく分からず途中で飽きたりしたものだった。

 上演中は撮影禁止なので、終わってからの人形とのふれあいタイムに撮影した。

 
 (傾城阿波の鳴門)
 
 (雪女)
 
 (むじな)

 人形は首はスッポリと抜けるようになっていて、「頭と右手担当」「左手担当」「足担当」の3人によって操られている。

 3人の呼吸が合わないと、細かな人形の動きや顔の表情がちぐはぐなものになってしまう。

 また通常マイク等を使わないので浄瑠璃を語る場合の声はかなり大声になる。

 男の笑いと泣き、女の笑いと泣き、あるいは年齢の違いによる特徴の出し方などの説明を受け、実際にその部分だけ演じて見せて貰ったが、いやはやその声量の凄いこと。

 子供の頃祖母と観た時には、さっぱり分からなかった物語の筋も、浄瑠璃の言葉も今になると分かる。

 いまや清和文楽は地元の人ばかりでなく、他所からも若い人達がやって来て一座に加わるようになり伝統芸は次の世代に引き継がれていく態勢が出来上がってきた。

 新しいものの中にも、こうした古き良き伝統芸を残している山都町(清和)の人達に拍手を送りたい。

 次は、相方を誘って「文楽館」を再度訪れたいと思っている。

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コメント
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