人生の裏側

人生は思われた通りでは無い。
人生の裏側の扉が開かれた時、貴方の知らない自分、世界が見えてくる・・・

グルーと精神世界の時代

2015-03-08 13:46:45 | スピリチュアル?
こないだ皆さんよくご存じの、バグワン・シュリ(オショー)・ラジニーシの”存在の詩”と言う本を買って読みました。
この本を手に取ってみたこと自体、実に37年!ぶりのことかと思います。
多分、これがその後膨大に出されたバグワンの本邦初訳のはずです。
彼に傾倒する人にとっては、おそらくマスト本なのでしょうが、私はこのようにそんなにのめり込んだことはありません。
この本が書店に出回り出した、その当時手に取って「こりゃあ、一体何者なのだろう?詩なのか?…面白そうだけど、ハレクリシュナ運動(知ってる人は知ってます)みたいで胡散臭い…第一なんだ、この分厚さは…辞書か!」とか迷って、結局買わずじまいだったのです。
(私がこの時、精神を支配していたのは、当時盛んだった新宗教の裏面ともいうべき、日本の神仕組みを継承すると思しき秘教?とのコンタクトにあったのです!)
この時、これを買って、バグワンにのめり込んでいたら人生変わってしまったかもしれません。インドに行ったきり帰ってこなくなったりして…
この当時、インド、瞑想関係と言ったら、ほとんどが所謂修行系が主流でした。それも超能力開発と結びつけられた…チャクラへの一点集中、クンダリーニの上昇…こりゃあ、危険地帯だ…火傷しそう(笑)
バグワンの説かれる内容は、その中にあって実に画期的なものだったと思います。
「達成されるべきものなど何も無いのだ…ビューティフルだ…」
私はこれまで色々な人から、バグワンにのめり込んだという話を聞きました。影響力の有った人物としてその名を聞くのは一番多いかも知れません。それも多くの場合、通過点にしていたというのが特徴的です。
彼の存在は後述の精神世界の象徴のようです。
同じころ、ボツボツと紹介されていたのが、これまた御存知”自由と反逆の教師”J・クリシュナムルティです。
初めて知った時はクリシュナ神の化身かと思いましたが…(笑)
何年か後、ある宗教に入っていた知人が、盛んにその彼が説いている明晰なる、自由なる精神について熱く語っていたのですが、程なくしてその宗教を辞めてしまいました。(笑)
思うに、バグワンと同じように彼も膨大な本を出していますが、引き出しが多く、古今東西の宗教、思想、心理学と幅広く縦横無尽に語るバグワンならともかく、”捉われなく見る”…それの繰り返しとは思わないですが、果たして彼の本を何十冊も読みたくなるものかな?と考えるのは瞥見者の浅い観方でしょうか?
私と同じく、紹介されて間もない頃、彼らの存在を知った人たちは「これは一体、どういう人なのか?」と戸惑ったんじゃないかと想像します。
それが80年代の初めになってからというもの、こういったグルー、教師たちの本が書店の一角を占拠してしまうようになりました。
精神世界ブームの到来です。バグワンもクリシュナムルティも精神的な事に関心を持つ多くの人から認知されるに至ったのです。
そうして次から次へと伝説の、あるいは新しい聖者、魔術師、教師たちの存在が知られることになりました。
また中央線の西荻窪にそういう本の専門店、無農薬野菜、瞑想や健康法を実習するスペースなどで占められるビルが建ち、バグワンの瞑想センターが出来るなど、何か周辺がアメリカ西海岸の様になってしまいました。(もっとも本場は行ったことが無いのですが…)
私自身は、やはり直接そういうものの洗礼は受けていませんでした。あくまでそうした動きを瞥見していたという感じでしょうか?
秘教?探索熱はとっくに収まっていましたが、なんて言うか…あの独特の異国かぶれを思わせる風潮に違和感を感じていたのです。
例えば、インドのあるグルーに帰依し始めるや、服装、音楽などの生活スタイルもにわかに変わってしまうとか…かと言って私は何も国粋主義者じゃないですよ。持前(この場合日本で生まれたこと)を大事にしているだけです。
こういう事は本質的でないという事も分かっているつもりです。
人の生き方も信仰も自由ですが、何人かのグルーたちが批判的に主張していた組織宗教、特定の教祖への追従を、今度は信奉者たちがグルーたちにそれを代替しているようにも見受けられたのです。
そしてバグワンが帰幽した1990年頃、グルーイズムの終焉と言う言葉がささやかれ出しました…
しかしながら、表向きのこうしたブームとか風潮とかとは関係なく地道に、こうした道を探究し、土壌を開拓してきた人たちの存在も忘れてはならないでしょう。
ずっと私自身の探究心の芽生えたころから現在までの所謂精神世界を概観してみると、私は改めて我々の意識がより進化してきたというよりも、我々を支えている土壌そのものが豊かに耕されてきているのを感じます…。







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