人生の裏側

人生は思われた通りでは無い。
人生の裏側の扉が開かれた時、貴方の知らない自分、世界が見えてくる・・・

王座は一つ

2022-12-16 09:40:49 | 雑記
モンスター、井上尚哉が日本人、東洋人ボクサーとして初の四団体統一王者となる偉業を成し遂げました!
”やったあ!、おめでとう!”、と言いたいのですが、実はこちらは戦前からあまりテンション上がっていなかったのです。
この理由の一つは、バトラーには悪いが、相手は”世紀の一戦”の見合うようなボクサーでは無かったからです。これが前戦のドネアだったら?、と思いました。
彼の、井上に惨敗を喫したロドリゲスとの試合を観ましたが、あわや1R、KO負けを食うところだった!(明白な判定負け)...彼は同じく井上に負けたマロニー(先のロドリゲスに僅差判定負け)とタイプが似てますが、あの亀のようなディフェンスはともかく、パンチの精度、多彩さ共にマロニーにやや落ちると観ました。
これを観た私は、あり得ないことが起こらない限り、99パーセント、井上の勝ち、序盤での決着は90と踏んだのでした。バトラーに前記の二人のように、より”ボックス”する意識があり、モンスターにノーガード戦法を取るような余裕が無ければ(決勝Rを待たずとも最初から出来た?)、おそらくそうなっていたでしょう。
それにしても、モンスターはディフェンス面でも過去の日本人ボクサーの中でトップクラスということを改めて認識しました。
バトラーがそれについて色々言っているのは、おそらくオチョクられた腹いせでしょう?...そういうことは、一発クリーンヒットを当てたら言うべきでしょう。
でも、私はモンスターには、“ナジーム.ハメド“(トリッキーな動きで一声を風靡した)のようなマネをして欲しくありません。
そうそう、バトラーのあだ名は、“ベビーフェイスト.アサシン(童顔の暗殺者)”と言うらしいですが、それは確か井上の米国などでのあだ名だったのでは?
その元祖は、前記ハメドを正攻法で破った、“マルコ.アントニオ.バレラ“なのでした。ああいうボクサーが私は好きなのです。井上は、今やバレラを超えたか?
もう一つの理由は、あまり四団体統一というものにさほど重みを感じていないからです。
私は今だに、世界のボクシング認定団体は“WBA”とWBC“しかない、というイメージが拭い去れません。両団体の並立時代が長かったということが大きいのですが、前の理由と関連して、その両団体のいくつかの統一戦~“デュランーヘスス戦(78年ライト級)“、モンソンーバルデス(76年ミドル)、レナードーハーンズ(81年ウェルター)などはいずれもその階級の二強の激突の様相を呈して、本当の統一戦という重みが感じられたものです。
ところが、真の王者が決定してから後、通例では再び各団体に分かれてしまうことがほとんどで、これでは統一した意味が無くなってしまいます。
井上が超級した後のバンタム級も同じ道を踏むでしょうが、元々統一されたものとして存在するものが本来の王座という在り方でしょう。
どうして各団体は、その本来性に帰ろうという動きを見せないのか、と思います。
だけど、今や名実共に真の王者は、誰の目にも明らかでしょう。
上のクラスに上がっても、実力でモンスターが”一王”に君臨してくれることでしょう。
コメント (8)
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