(つづき)
来る6月26日、福岡地区でダイヤ改正が行われるとのこと。
もう既に、西鉄のサイトでも「ダイヤ改正情報」が出ているので、気になったことだけをピックアップしていく。
新ダイヤの検索はまだできないが、ざっと見た感じ、今回のテーマは「“春の大改正後の微調整”と“効率運用のさらなる促進”」という感じだろうか。
・「福岡都心ライナー」の運行終了
いきなり6月26日改正とは異なる話題だが、6月30日をもって「福岡都心ライナー」の運行が「予定通り」終了する旨が、26日改正の紙にまとめて載っていた。
以前、逆回りも兼ねた「第二のルート」を考えてみたこともあったが、儚い夢と終わってしまいそうだ。
・「3番 特別快速」の停車停留所増加
今回新たに天神~呉服町間で「川端町・博多座前」に停車するようになる。
また、朝の一部の便の「天神大和証券前」通過もなくなり、全てが大和証券前に停車することになるようだ。
上記、「福岡都心ライナー」運行開始時の記事で、“だったらついでに「川端町博多座前」にも停めてあげてもよかったのでは?”と書いていたのだが(コメントでもご賛同をいただきました)、西鉄サイドにもそのような意識はあったようだ。
天神~博多駅間で、利用者の多いバス停に停車することで利便性が向上するのは歓迎すべきだと思うのだが、今後、「特別快速」の停車停留所がさらにどんどん増えて、「各停と何にも変わらない」というような事態になるのは避けてほしいものである。
・途中折り返し便の増加
「32番」「34番」の障子岳止め、「新宮急行」の大蔵止めが増え、「390番」にひばりが丘止めが新設されるなど、運行区間の短縮傾向が見てとれる。
これまで、都市の発展に伴い、「西高下」「三軒家」「小笹団地東門」「下長尾」「下の原」「三宅本町」「西月隈三丁目」「東志免」「大隈」…などの途中の折り返し便というものは衰退傾向にあり、また、「狭義の終点」についても、その先の営業所までの営業運転化などにより減少傾向にあったのだが、それらの流れは限界点に達したもようであり、今後は既存の途中折り返し場を活用するケースが増えるのかもしれない。
明らかに、時代は曲がり角を曲がった感じである。
・停留所名の改称
「県庁九大病院前」が「県庁前」に、「警察本部前」が「警察本部前・九大病院入口」に、それぞれ改称になる(umi37さんからも情報をいただきました。ありがとうございます!)。
かつて、「美術館東口」が「NHK放送センター入口」に、「城内」が「城内・美術館東口」に改称されたのにも少し似ている。
以前、九大病院(構内)に行きたい人が、「県庁"九大病院"前」と聞いて、終点の手前で降りてしまう懸念について書いたことがあったが、今回の改称は、そのあたりをクリアにする意味合いがありそうだ。
・「35番」の新設
長らく欠番となっていた「35番」が、「天神~蔵本~千代町~千代一丁目~妙見~二又瀬~大井町~福岡空港~月隈団地~桜ケ丘~ひばりが丘」というルートで復活である。
天神日銀前にあったチラシには「千代、吉塚地区から乗りかえなし!福岡空港行き!!」と書いてあった。
福岡空港から距離的に離れていないにもかかわらず、旧「33番」廃止以降、空港への便に恵まれていなかった吉塚地区には朗報といえそうだ。
どうせなら、千代町~妙見(厳密には、吉塚駅東口)間を、千代一丁目経由ではなく、県庁前、警察本部前・九大病院入口、吉塚駅(ロータリー)経由にするなどしてみてもよかったのではないだろうか。
・「39番」が全便「快速」に?
「39番」はこれまで、福岡空港~豊二丁目間で、大井町と二又瀬に停車する普通の「39番」と、これらには停車せず空港通りを走る「快速39番」があったのだが、今回の改正で、全て後者の「快速」に統一されるとのこと。
でも、それだったらあえて「快速」という種別を付けずに単に「39番」として走らせてもいいような気もする(実際、どういう表示になるのかはその日になってみないとわかりませんが)。
「390番」の縮小、「35番」の新設、「39番」の全便快速化は、リンクしているといえそうだ。
以前の記事で、桜ケ丘地区の路線の変遷につき、
“この間の変遷をみていると、
郊外~福岡空港駅
郊外~福岡市中心部
という二つの需要に、それぞれ単独で応えようと試みたけれど(前者はローカル線「1~5番」、後者は「39B番」や「390番」)、なかなか採算が取れないということがわかり、「郊外~福岡空港駅」「郊外~(福岡空港を通らず)~福岡市中心部」という路線は縮小し、結果的に、この2つの需要に同時に応える「郊外~福岡空港駅~福岡市中心部」を運行する路線(=「39番」)の割合が相対的に高まった、という見方ができるのかもしれない。
そして、その「39番」についても、二又瀬を通らない「快速」を復活させるなどして、都心部までの足としての競争力をなんとか維持しようと努力している、ということなのかもしれない。 ”
と書いたことがある。
今回、「390番」のひばりが丘止めが増え、全体の便数もやや減るようであり、「郊外~(福岡空港を通らず)~福岡市中心部」という路線はさらに縮小する。
その反面、「郊外~福岡空港駅~福岡市中心部」を運行する路線(=「39番」)にかかるウェイトが大きくなり、全便快速化は、都心部までの足としての競争力維持への努力と見ることができる。
そして、「39番」の全便快速化により、大井町、二又瀬を経由する便が一日一本の「38番」だけになってしまうことから、「35番」を新設することで、大井町、二又瀬の便数維持と、「郊外~福岡空港駅~福岡市中心部」を運行する路線の強化を兼ねたという見方ができるのではないだろうか。
・「75番」の東区役所経由が「76番」に変更
かつての「71番」をルーツに持ち、現在平日と土曜日に都心向け2本、郊外向け1本だけ運行されている「東区役所経由」の「75番」が「76番」に改番になる。
「205番」のうち西陵高校行きを「206番」にしたり、「32番」のルクル行きを「30番」にしたり、「23番」のうち新宮緑ケ浜行きを「26番」にするなど、行先番号の細分化は最近の流行り(?)だが、一日数本の便に新たに番号を与えるというのはなかなか贅沢にもみえる。
これがもし、方向幕の時代だったら、わざわざ番号を変更するまでには至らなかったかもしれない。
(つづく)
来る6月26日、福岡地区でダイヤ改正が行われるとのこと。
もう既に、西鉄のサイトでも「ダイヤ改正情報」が出ているので、気になったことだけをピックアップしていく。
新ダイヤの検索はまだできないが、ざっと見た感じ、今回のテーマは「“春の大改正後の微調整”と“効率運用のさらなる促進”」という感じだろうか。
・「福岡都心ライナー」の運行終了
いきなり6月26日改正とは異なる話題だが、6月30日をもって「福岡都心ライナー」の運行が「予定通り」終了する旨が、26日改正の紙にまとめて載っていた。
以前、逆回りも兼ねた「第二のルート」を考えてみたこともあったが、儚い夢と終わってしまいそうだ。
・「3番 特別快速」の停車停留所増加
今回新たに天神~呉服町間で「川端町・博多座前」に停車するようになる。
また、朝の一部の便の「天神大和証券前」通過もなくなり、全てが大和証券前に停車することになるようだ。
上記、「福岡都心ライナー」運行開始時の記事で、“だったらついでに「川端町博多座前」にも停めてあげてもよかったのでは?”と書いていたのだが(コメントでもご賛同をいただきました)、西鉄サイドにもそのような意識はあったようだ。
天神~博多駅間で、利用者の多いバス停に停車することで利便性が向上するのは歓迎すべきだと思うのだが、今後、「特別快速」の停車停留所がさらにどんどん増えて、「各停と何にも変わらない」というような事態になるのは避けてほしいものである。
・途中折り返し便の増加
「32番」「34番」の障子岳止め、「新宮急行」の大蔵止めが増え、「390番」にひばりが丘止めが新設されるなど、運行区間の短縮傾向が見てとれる。
これまで、都市の発展に伴い、「西高下」「三軒家」「小笹団地東門」「下長尾」「下の原」「三宅本町」「西月隈三丁目」「東志免」「大隈」…などの途中の折り返し便というものは衰退傾向にあり、また、「狭義の終点」についても、その先の営業所までの営業運転化などにより減少傾向にあったのだが、それらの流れは限界点に達したもようであり、今後は既存の途中折り返し場を活用するケースが増えるのかもしれない。
明らかに、時代は曲がり角を曲がった感じである。
・停留所名の改称
「県庁九大病院前」が「県庁前」に、「警察本部前」が「警察本部前・九大病院入口」に、それぞれ改称になる(umi37さんからも情報をいただきました。ありがとうございます!)。
かつて、「美術館東口」が「NHK放送センター入口」に、「城内」が「城内・美術館東口」に改称されたのにも少し似ている。
以前、九大病院(構内)に行きたい人が、「県庁"九大病院"前」と聞いて、終点の手前で降りてしまう懸念について書いたことがあったが、今回の改称は、そのあたりをクリアにする意味合いがありそうだ。
・「35番」の新設
長らく欠番となっていた「35番」が、「天神~蔵本~千代町~千代一丁目~妙見~二又瀬~大井町~福岡空港~月隈団地~桜ケ丘~ひばりが丘」というルートで復活である。
天神日銀前にあったチラシには「千代、吉塚地区から乗りかえなし!福岡空港行き!!」と書いてあった。
福岡空港から距離的に離れていないにもかかわらず、旧「33番」廃止以降、空港への便に恵まれていなかった吉塚地区には朗報といえそうだ。
どうせなら、千代町~妙見(厳密には、吉塚駅東口)間を、千代一丁目経由ではなく、県庁前、警察本部前・九大病院入口、吉塚駅(ロータリー)経由にするなどしてみてもよかったのではないだろうか。
・「39番」が全便「快速」に?
「39番」はこれまで、福岡空港~豊二丁目間で、大井町と二又瀬に停車する普通の「39番」と、これらには停車せず空港通りを走る「快速39番」があったのだが、今回の改正で、全て後者の「快速」に統一されるとのこと。
でも、それだったらあえて「快速」という種別を付けずに単に「39番」として走らせてもいいような気もする(実際、どういう表示になるのかはその日になってみないとわかりませんが)。
「390番」の縮小、「35番」の新設、「39番」の全便快速化は、リンクしているといえそうだ。
以前の記事で、桜ケ丘地区の路線の変遷につき、
“この間の変遷をみていると、
郊外~福岡空港駅
郊外~福岡市中心部
という二つの需要に、それぞれ単独で応えようと試みたけれど(前者はローカル線「1~5番」、後者は「39B番」や「390番」)、なかなか採算が取れないということがわかり、「郊外~福岡空港駅」「郊外~(福岡空港を通らず)~福岡市中心部」という路線は縮小し、結果的に、この2つの需要に同時に応える「郊外~福岡空港駅~福岡市中心部」を運行する路線(=「39番」)の割合が相対的に高まった、という見方ができるのかもしれない。
そして、その「39番」についても、二又瀬を通らない「快速」を復活させるなどして、都心部までの足としての競争力をなんとか維持しようと努力している、ということなのかもしれない。 ”
と書いたことがある。
今回、「390番」のひばりが丘止めが増え、全体の便数もやや減るようであり、「郊外~(福岡空港を通らず)~福岡市中心部」という路線はさらに縮小する。
その反面、「郊外~福岡空港駅~福岡市中心部」を運行する路線(=「39番」)にかかるウェイトが大きくなり、全便快速化は、都心部までの足としての競争力維持への努力と見ることができる。
そして、「39番」の全便快速化により、大井町、二又瀬を経由する便が一日一本の「38番」だけになってしまうことから、「35番」を新設することで、大井町、二又瀬の便数維持と、「郊外~福岡空港駅~福岡市中心部」を運行する路線の強化を兼ねたという見方ができるのではないだろうか。
・「75番」の東区役所経由が「76番」に変更
かつての「71番」をルーツに持ち、現在平日と土曜日に都心向け2本、郊外向け1本だけ運行されている「東区役所経由」の「75番」が「76番」に改番になる。
「205番」のうち西陵高校行きを「206番」にしたり、「32番」のルクル行きを「30番」にしたり、「23番」のうち新宮緑ケ浜行きを「26番」にするなど、行先番号の細分化は最近の流行り(?)だが、一日数本の便に新たに番号を与えるというのはなかなか贅沢にもみえる。
これがもし、方向幕の時代だったら、わざわざ番号を変更するまでには至らなかったかもしれない。
(つづく)