スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

阿波おどり杯争覇戦&禁欲の維持

2013-07-07 18:48:47 | 競輪
 今月は四国で記念競輪がふたつ。前半は小松島記念で今日が決勝。並びは平原-岡田ー斎藤の埼京,稲毛-西岡の和歌山,稲川-村上の近畿,中川ー大塚の九州。
 スタートは岡田が取って平原の前受け。4番手が稲川,6番手が中川,8番手が稲毛という周回に。残り2周のホーム入口から稲毛が上昇を開始すると,平原はスピードを緩めて誘導との車間を開けました。このため稲毛が容易に叩いて前に。続いた中川がバックで稲毛を叩きにいきましたが,稲毛に突っ張られ,引こうとしたところで落車。稲川も行けず,ホームでは3番手に平原,6番手に稲川。村上の後ろが大塚で一列棒状。この状態がバックまで続き,稲川はそこから発進しましたが,これはタイミングが悪く外に浮いたため,前に位置していた選手だけのレースに。直線入口手前から踏み込んだ平原が前の和歌山両名を交わして優勝。マークの岡田も半車輪差で続いて埼京のワンツー。稲毛の番手から西岡が4分の1車輪差で3着。
                         
 優勝した埼玉の平原康多選手は2月の全日本選抜記念を優勝して以来のグレードレース優勝。記念競輪は1月の大宮記念以来の通算9勝目。小松島記念は初優勝。このレースは絶好の位置を確保して,落ち着いて踏み込めたことに尽きるのではないかと思います。結果的には前を取ってすぐに引いたのも,道中で無駄足をまったく使わずに済むことになりましたから,作戦的中であったといえるのではないでしょうか。好調期と不調期がわりとはっきりとしているという印象で,また好調期に入ってきたのではないかと思われますから,この後のGⅠでも期待できそうです。

 ただし,ここで思い出さなければならないことがあります。それは,現在の考察のテーマの主旨に鑑みて,スピノザによる第一部定理二六証明への疑問に対して僕自身が何らかの解答を与えるということには禁欲という姿勢で臨まなければならないということです。そこでもしも僕自身がこの定理を証明するなら,それは結果的にその疑問に対する解答を付与するということに繋がるのはいうまでもありません,ただ,ここに至ってはこの定理がいかなる方法で証明され得るのか,いい換えればスピノザによる第一部定理二六証明は具体的にどのような意味を有しているのかということに立ち入らなければ,積極的というのがどのような意味を有しているのかということも解明できません。普通に考えますとこのふたつはどうしたって整合性を保つことができないものでありますが,とりあえず緊急避難的な対策として,識者はこの定理をどのように証明しているのかという点を考えてみることにします。つまり僕自身の手によって証明するのではなしに,他人による証明を利用するということです。
 実際にはこれは緊急避難にもなってはいません。というのも,定理の証明というのは,定理が真理であるということを示すということです。しかるに,一般的な意味においてひとつの事柄にはひとつの真理しかありません。したがって,定理の証明というのは,実際にはだれが証明しても同じことなのです。これはある事物の真の観念あるいは同じことですが十全な観念というのは,どんな知性のうちにあるとしてもその形相は同一であり,それは神の無限知性のうちにある観念と同じであるという意味ですから,これ以上の説明は不要でしょう。したがって,実際には僕が自分自身の手によって証明しようと,他人の手による証明を利用しようと,同じことであるといえます。それでもなお僕が自分自身で証明することに禁欲的であり続けようとするのは,その方が多少はましであろうというほどのことであって,こうした方法を採用することによって,考察の正当性というものが増大するというように考えているというわけではありません。その点を事前に理解しておいてください。

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