脳卒中をやっつけろ!

脳卒中に関する専門医の本音トーク
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豊橋ハートセンター

2010年11月27日 | 学会/研究会
本日は豊橋ハートセンターに行ってきました。第4回ペリフェラル研究会で座長とレクチャーを依頼されたためです。
レクチャーのテーマは「CASの問題点~IndicationとProtection~」でした。
東海大学の伊苅 裕二先生と神戸市立中央病院の坂井信幸先生が頚動脈ステント留置術をされました。
私は小倉記念病院の横井 宏佳先生と座長をさせていただきました。

脳を灌流する頚動脈が「ペリフェラル:末梢血管」に分類されることには今も違和感がありますが、循環器内科の先生方が頚動脈狭窄症を治療するのは世界的にはよくあることなのです。
実は欧米では
 内科的治療:神経内科、脳卒中内科
 外科的治療:血管外科、(脳神経外科)
 血管内治療:循環器内科、神経放射線科、脳神経外科
と治療法によって診療科が違います。

日本では脳神経外科で内科的治療、外科的手術、血管内治療の3つを行ってしまうのです。ただし最近では内科的治療は脳卒中内科でも治療していますし、血管内治療にも内科(循環器内科、脳卒中内科)が参入してきています。多くの科が関わる場合には共同でガイドラインなどが作成される必要があると思います。実際、北米では作成されていて、ある程度遵守されていると思います。

さてこの会は循環器内科の先生方の会ですが、会場は満席で、サテライトの部屋も満席という盛況ぶりでした。末梢血管はいまや循環器内科の先生方の大きなターゲットであり、頚動脈ステント留置術も注目を集めていました。

日本ではいくつかの科で競争するのではなく、逆に、複数の科で連携して治療ができるといいと思います。
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