簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

公園事情

2011-10-14 | Weblog
 昭和30年代ころを最後に、かつては賑わいを見せた、全国に有った地元の商店街は、
やがて衰退の道を歩み始めることに成る。
それは、町中のあらゆる場所で子供たちが、元気に遊び回っていた声が、やがて
消え始めるのと時を同じくしている。



 日本は高度成長を遂げ、自家用車が増え、郊外に大きなショッピングセンターが
次々に出来始めると、休日の一日、家族揃っての買い物を、レジャーの一環として
楽しむようになる。
 道路も整備・舗装され、車の通行も多く成り、空き地や田畑に住宅が建ち始めると、
当然子供たちの遊び場は追いやられ、囲まれた限りある公園と言う狭い空間だけが、
唯一の安全な遊び場所に成ってしまう。



 丁度その頃、子供たちのお小遣い事情も好転、巷に色々なおもちゃが出回り始め
ると、金額をいとわず高価なおもちゃを手にする事が出来るようになる。
 これらは、殆どが屋内型のもので、これにより子どもたちは、勢い屋内で、しかも
個人か極限られた少人数の友達だけと遊ぶ機会が多く成っていく。
 しかも昨今の治安の悪化と相まって、なおさら子供たちは危険を避け、公園からは
遠ざかる。



 そんな空いた公園に目を付けた元気なお年寄り達は、そこをゲートボールなどの
集いの場所に変えて行く。
 こうして、町の商店街をコミュニケーションの場としても支えて来た人たちの足は
遠ざかり、商店街での日常的な会話を捨て、つながりを求めて、集いの場として、
皆がゲームに興じる公園に集まるように成って行く。(続)




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