簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

「源氏巻」を買って(四国遍路)

2012-12-21 | Weblog
 広い境内を横切って、前の道に戻り、暫く歩くと道端に「湯之谷温泉入口」の看板が
立ている。斉明天皇の時代から1400年の歴史ある温泉らしく、江戸時代には西条藩
御用達の湯治場として発展、大正時代には公衆浴場も開設されていると言う。

 立ち寄りたいところではあるが、止めておいた。
以前焼山寺を下り、神山温泉に立ち寄った後、足の裏にマメを作り、それを潰して難儀
をした事を忘れてはいないから・・・。



 伊予の国最後の札所、64番・三角寺へは50キロ近い道のりを残している。
しかも寺は、標高500mの高所にあり、帰路の交通の便も悪い。
参りするとなると、もう一泊二日は必要になり、我々の体力では到底荷が重く、「伊予の
一ケ寺を残すのも・・・」とも思ったが、「あわてることも無く、のんびりと歩く」がモットー
なので、今回はここで打ち切ることにした。



 とはいえ、少しでも先を稼いでおきたいので、予讃線に沿って歩けるだけ歩こうと、
一応の目標を10キロ先の中萩に設定した。
 この先で遍路道はJRと離れ、再び出会うのは10数キロ先の関川辺りとなり、帰路の
事を考えると、合わせて20数キロは無理だと判断したのだ。



 石鎚の山並みを遠望しながら西条の市街地を抜け、再び国道11号を歩く。
松山自動車道のICが近いこともあり、広い国道は交通量が多い。

 そんな途中の道端で「源氏巻」の看板を掲げるお菓子屋さんを見つけ、家人への
お土産でもと立ち寄ってみる。



 「津和野のとはどう違うの」と聞くと「津和野は折りたたんだ生地にこし餡を包んでい
るが、こちらは薄くスライスした羊羹をカステラ生地で渦巻状に巻いている」と言う。
白餡、抹茶、ユズの三種類あると言うのでお土産に買い求めると、店主が「お接待だ、
味見をしていけ・・」と、どら焼きの包装を解いて渡してくれた。

 ここから中萩の駅は目と鼻の先で、お昼前に着いた。
お菓子屋さんで教えられた駅前のお蕎麦屋さんで「田舎そば」を啜りこむ。
のど越しのそばを楽しみ、残り香を口に含んだまま、帰途に付いた。(続)




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