その“もの”とは、「全国鉄道地図」の事であるが、これがただの鉄道地図ではない。
何せ発行が大正14年3月1日とあり、可なり変色して古びている。
大阪毎日新聞の15,000号を記念して、その付録として折り込まれたものらしい。
この大阪毎日新聞は現在の毎日新聞の前身らしく、この前年に発行数が100万部を
突破したと言うから、この古い「全国鉄道地図」も百何十万部も発行されたことに成る。
当時これだけ発行されたとはいえ、昭和・平成と時を経た今日までそんなものが良くも
残っていたと一同で改めて感心するのである。
ところで、大正14年とは一体どう言う時代で有ったのか、少し調べてみた。
京橋の高島屋では、背広の三つ揃えが35円で売られている。
東京・名古屋・大阪にラジオ局が開局し、聴取契約者が20万人ほどで有ったと言い、
当時は各自がレシーバーを耳に押し付けて聞いていたらしい。
面白いのはこの年の4月には「汽車時間表」が創刊され、11月には山手線が
環状運転を開始していること。そんな背景もあり、鉄道の状況を見越した付録
で有ったのかもしれない。
この時刻表は後の「JTB時刻表」として引き継がれ、今日に至っているが、
この復刻版が電子書籍化され、今年の年初頃から配信されている。
今では電子書籍でしか入手できないらしく、資料としても貴重と言われている。
ある雨の日の朝、近所の喫茶店でこの古い「全国鉄道地図」を手に、一頻り
鉄道談義に花が咲くのであった。(続)
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何せ発行が大正14年3月1日とあり、可なり変色して古びている。
大阪毎日新聞の15,000号を記念して、その付録として折り込まれたものらしい。
この大阪毎日新聞は現在の毎日新聞の前身らしく、この前年に発行数が100万部を
突破したと言うから、この古い「全国鉄道地図」も百何十万部も発行されたことに成る。
当時これだけ発行されたとはいえ、昭和・平成と時を経た今日までそんなものが良くも
残っていたと一同で改めて感心するのである。
ところで、大正14年とは一体どう言う時代で有ったのか、少し調べてみた。
京橋の高島屋では、背広の三つ揃えが35円で売られている。
東京・名古屋・大阪にラジオ局が開局し、聴取契約者が20万人ほどで有ったと言い、
当時は各自がレシーバーを耳に押し付けて聞いていたらしい。
面白いのはこの年の4月には「汽車時間表」が創刊され、11月には山手線が
環状運転を開始していること。そんな背景もあり、鉄道の状況を見越した付録
で有ったのかもしれない。
この時刻表は後の「JTB時刻表」として引き継がれ、今日に至っているが、
この復刻版が電子書籍化され、今年の年初頃から配信されている。
今では電子書籍でしか入手できないらしく、資料としても貴重と言われている。
ある雨の日の朝、近所の喫茶店でこの古い「全国鉄道地図」を手に、一頻り
鉄道談義に花が咲くのであった。(続)
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