雀の手箱

折々の記録と墨彩画

木の葉時雨

2009年12月12日 | 日々好日
 風を伴って二日続いた時雨で公孫樹も楓も鮮やかな秋の衣を脱ぎ捨ててしまい、うずたかい錦は今は地上にあります。

 ルミ・ド。グールモンの「落葉」の詩をしきりに思います。リフレーンの“シモーンお前は好きか 落ち葉ふむ足音を”の繰り返しが頭の中に静かに反響しています。
詩人はうたいます。(月下の一群より)

  シモーンお前は好きか 落ち葉ふむ足音を
  落葉の色はやさしく 姿はさびしい 落葉は儚く捨てられて 土の上にゐる
  シモーンお前は好きか 落ち葉ふむ足音を
  夕べ 落葉の姿はさびしい 風に吹き散らされると 落ち葉はやさしく叫ぶ
  シモーンお前は好きか 落ち葉ふむ足音を
  椅りそへ われ等も何時かは 哀れな落葉であろう 椅りそえ もう夜が来た
  さうして 風が身にしみる

 このうず高い木の葉の山。乾いたら足裏に楽しんでみましょう。この上もなく贅沢な色あいの音がすることでしょう。

 雨の日のつれづれの中、赤い実に誘われて筆をとりました。この時期は赤い花、赤い実に目がいきます。