どうしても取れない棘、抜けば、抜いたで傷が痛みだすかもしれません。長く生きてくれば、誰しも一本や2本の棘を抱えているはずとは思うのですが。
齢を重ねて、人生に区切りをつける日もそんなに遠くはないのに、一向に悟れない自分を見つめています。開き直って、あるいは諦めてこのまま行くしかなさそうです。時々絵にしてみるのです。
時にはいやこのままでと肯定してしまうのですが。
大好きな謡曲「山姥」のクセより
「邪正一如と見るときは、色則是空そのままに、仏法あれば世法あり、煩悩あれば菩提あり、仏あれば衆生あり、衆生あれば山姥もあり、柳は緑、花は紅の色々。」
まさしくシテの山姥と同様の姿形に、その思いまでも同化して、最後は自己肯定です。