今年になってから、もう何度目かの窯が開きました。
まだ手探り状態ながら、それでも皿に描いた絵がどう仕上がるか、わくわくして待っています。以前の窯の半分の大きさに縮小した分、頻繁に窯詰めが行なわれています。私にとってはこの上ないさいわいです。
邪魔にならないよう、気を使いながら、絵付けを楽しんでいます。素焼きで1回、釉薬を掛け、乾いたところで上絵を描いて上薬を掛け、2回目の火が入りました。
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前回は上釉の加減がわからず濃度が足りないで、窯の温度も高かったので、全部色が飛んでしまいました。手の故障の記念に「握り仏」を拵えていたのだけが残りました。今回は色の濃淡をつけていたのは炎に無視されたものの、どうにか形が定着していました。
私の蟹は、憧れの魯山人には程遠く、描き手のメタボを反映して「よく身が詰まっている」とからかわれています。
備前や、信楽、樂の土、上釉も透明や織部と種々雑多で、温度も今回はやや低めで試し焼きが続いています。記念にUPしておきます。
今回の作品から
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<銹絵 蟹> |
陶三望主の作陶に、私が絵付けしたものです。樂茶碗は夫の苦心作。織部は陶三望主の試作品です。
ごく内輪の近況報告だけですから、以前お世話になっていたITサークルの方々にも開設をお知らせしていません。
いつの間にか探し当てられてMAILをいただくこともありますが。
”やきもの”は、周辺が熱心なので、なんにでも飛びつく私でも遠慮して眺めていましたが、手を細かく使えなくなって絵を諦めかけていましたが、絵付けを誘われて、絵付けなら邪魔をする事もないと遊び始めました。
土と炎の魔力はだれも虜にしてしまいますね。
お知らせするような力を入れて記す記事はもうありませんし、不定期の思い立ちで、途切れがちの登場です。お気軽にどうぞ。
作品の隙間に置いてもらったお地蔵さんは年末以来の訪問客に貰われて行き、六地蔵になりました。そのときの気持ちが顔や姿に反映しているようです。
夫の作品ではこの一点が私の気に入りの一点でした。
弟の織部はやっと満足に近い色が出るようになっていたようです。写真は、光が反射して、白っぽく見えるところがありますが、実物は迫力がありました。
その後、右手の痛みと腰痛は如何ですか蟹の絵付けを見ると元気そうですが、痛みを堪えて横走りではないのでしょうね。まずは開設を祝します。
信楽特有の土味を発揮した、登窯、窖窯の焼成、温かみのある火色(緋色)の発色と自然釉によるビードロ釉と焦げの味わい深い土と炎が織りなす芸術、“わびさび”の趣を伝えてくれる蹲、手にとって見たいものです。
ほとぼりが冷めて取り出すときの昂揚感を追体験。さまざまな技巧が重なり合い赤色や力強い形、文様に魅かれました。
門外漢も 遠くからじっくり味わいました。
楽しそうなふくら雀さん。お心が伝わりました。春風にスウィングするようなカタチ やさしい顔の仏さまに、なにかお願いしたくなります。
蟹は動きがあってお皿のそとに踊り出そう、銹絵はもともと好きです。冬菜も自在で大きく見えますね。自由で伸びやかな線描も。
やわらかな楽茶碗に心まで温かくなりました。お人柄が分かるような気がしました。
濃緑の織部は憧れです。すばらしい作品を見せていただきました。ありがとうございます。