自宅周辺の様子が、この半月ほどで一変しました。V字の深い谷だった椿谷が西側の丘を削った土で埋め立てられています。
伐採された木々が運び出され、木々の繫みでJR車中からも全く見えなかった家の北側は、丸裸の状態になり、遠くの産業医科大や近くのマンションの灯りが思いもかけなかった風景を見せて、夜はまぶしいほどです。すっかり明るくなった北の窓は電灯を消し忘れたかと間違うほどです。
この丘を拓いて家を建てたときは、谷を隔てる東側の山を借景にと考えた設計だったと義父に聞いていましたが、20年くらい前に階段状に山が削られて、今は小さな団地を形作っていますが、この椿谷もそのようになるのでしょう。地面から1メートルほどを残して何本もの大きな椿が伐採されました。
折尾駅まで、若い人だと歩いて八分なら到着する距離ですから駅の改装が完了する5年後ぐらいまでには様子が変わり続けることでしょう。閑静な住まいに執着していた亡き夫がこの風景を見たらどう嘆くか、良い時機に他界したと思います。
北側の椿谷の異変を知らずに、南側の庭先では遅れていた梅が満開の時を迎えています。今年は蠟梅と梅が一緒に咲いています。
重機の暴力的な力を目の当たりにし、愛着のあった木々が無惨な姿をさらすのはつらいものがあります。お風呂からの半露天風景のお花見も今は昔の物語です。
車を止めた今利用する・JRからの眺めは、思いがけない豪邸???に見えています。改築の折、棟梁が凝りに凝って、縦格子を配置し、取りつけたのが今頃役立っています。
日が経つにつれ、気力も回復傾向にあります。お心遣い、いつもありがとうございます。