雀の手箱

折々の記録と墨彩画

八月は祈りの月

2017年08月09日 | 雀の足跡
 今年も祈りの月、八月がやってきました。私の八月は、いくさに散った御霊への鎮魂の月です。
 七月に広島テレビの取材を受けた分の放映はもう七月末に終わりましたが、六日は台風5号の動きを気にしつつ、午前中は広島への追悼番組に見入っていました。
 広島市長の追悼の言葉の切実さに比べ、首相のそれは私には少しそっけなく聞こえました。



 前日の五日、土曜日には、門司港の旧大連航路上屋で開催された「いのちをみつめて」の上演に出かけました。
 休憩時間の終わりごろ、北橋市長がお見えになり、挨拶の後、しばらく一緒に上演を観賞されていました。

 八日は八幡が、米爆撃機B29の221機による大空襲を受け、死傷者2500人余、このブログでも何度も記した悲惨な記憶につながる日です。地元北九州では、今では広く知られるように、原爆投下の第一目標だった小倉が、前日の八幡空襲の余煙もあって、視界不良のため第二目標の長崎へ投下されたのが九日の11時2分です。7万4000人余の命が失われる地獄絵が広島に次いで繰り返されることとなりました。

 戦争体験を持つ人が80代という高齢になり、年々少なくなってゆく中で、私をはじめやっと当時を話すことができるようになって、記録を採る試みが進行しているのは、次の世代が「過ちは繰り返さない」ために大切なことと思い、協力を惜しまないつもりです。
 間もなく十五日の終戦の日です。自然のもたらす災害を防ぐことはできなくても、いくさへの道を防ぐ事は人智を尽くせば可能なはずです。戦争の愚を語るのはあの戦争を経験し、生き残ったものの責務だと思っています。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。