雀の手箱

折々の記録と墨彩画

彼岸明け

2017年03月24日 | 塵界茫々
 東京では早くも桜の開花が告げられています。暑さ寒さも彼岸までとはいえ、春の気配は行きつ戻りつで、お彼岸は明けても九州ではまだ開花宣言は出ていません。
 お彼岸詣りに訪問くださった菩提寺の若い僧侶に、お彼岸について学びました。お彼岸という行事は、ほかの仏教国にはみられない日本独自の習慣であること。起源は平安時代にさかのぼり、、伝教大師最澄と弘法大使空海という日本仏教の祖師が中国から帰朝したころからだそうです。
 中日には太陽が真西に沈むことから、西方浄土への極楽往生を願う日としての意味を持つようになり、江戸時代には一般庶民にも浸透して国民的行事になったと伺いました。
 お彼岸といえば先祖供養とばかり思っていましたが、実は「悟りの世界(彼岸)へ近づくための修業期間」という、もう一つの意味があるということでした。その修行を代表するのが六波羅蜜。布施 持戒 忍辱 精進 禅定 智慧の六つなのだそうで、いづれも困難な課題のようです。道理で中日を挟んで前後3日間と1週間もの期間が設けられているのがわかります。どれか一つでもと言われても、無縁の俗人の煩悩は断ちがたく、せめて救いを求めて弥陀の名号を唱えることとしました。









 リハビリに通う病院の窓の外。先週が満開でしたが、カメラを持参した今日はもう散りはじめていたコブシの白い花です。

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