愛宕菜館@南丹市八木町八木東久保38:塩らーめん&みそらーめん&焼きめし

今年の6月、八木町の方に新店がオープンしていることをどこからともなく聞いていたので、この日行ってみることにした。ロケーション的にはJR八木駅前ということで、電車で行っても便利なようだが、駐車場もあるらしいのでクルマで訪れた。
その駐車場は上掲画像に見える愛宕菜館と向こうに見える黄色い看板の間にあるレンガタイル部分をくぐり抜けた奥にある。その、ビルの奥がかなり広大な更地になっており、その更地自体は30台程度のクルマを収容できるほどの広さだが、お店の駐車場二台分は、その更地の一番奥まったところである。「愛宕菜館」と書かれた札があるところだ。
その、お店駐車場にクルマを置くと、クルマで進んできたのとは別方向に、これまた家屋をくぐり抜ける通路があった。
そして、この画像が、駐車場側から見た、テナントのあるビルの全景。1階中心に見える通路をクルマで進んできたわけだ。...それにしても、もうちょっと説明に使えるような撮り方をしておくべきだった。コレでは謎解きクイズみたいではないか。と、いうことでちょっと申しわけないところだが、とにかく駐車場2台分はあるということだ。

そして我々は車を置いて、お店に向かう。営業時間約15分前着。余裕のシャッター&ポール。暖簾は出ているが木札は準備中となっている。
そんな我々を察して、開店5分前には「そこ暑いからどうぞお入りください」と店内に通してくださった。
店内、厨房に対面するカウンター席と入口前に4人がけテーブル席。客席数は9席程度。ラーメン店用に改装されてからまだそれほど日が経っていない、新しい感じがした。
メニュー表はカウンター席右上壁の高いところに「御品書」として示されてある。
それは、そう。一見して「おやっ?」と思うバランスの内容である。(コレについては後述する) で、同行者は塩ラーメンを、自分は味噌ラーメンを(ニンニクヌキで)注文。さらに焼きめしを追加。
実は今回、敢えてこのお店に来てみようと思ったのは、先日某店店主があるイベントブース内でスタッフとして従事していた青年を紹介してくださり、「行く行くは八木の愛宕菜館という店で働くことになっているから、いつか応援しに行ってやってくれ」、というのがキッカケだった。で、お店に入ったらあのときの青年が厨房で頑張っていると思いきや、そこに居たのは私よりご年配の、いかにも永年飲食業に従事してきた感じの風格を漂わせる御主人だった。まず、ココで思った。「あのハナシはなんだったんだ」と。
で、私は風格ある御主人に「たしか〇〇〇にいらした方ですよね」と尋ねた。すると、御主人は、前のお店の記憶をよろこんでくださり、そこから堰を切ったように話してくださった。前のお店を仕舞うことになった経緯について、その後の経過について、今のお店を立ち上げるに至った経緯について...。で、行く行くはこのお店を後進に任せようと考えているが適任の人材に巡り合うことが出来ずにいることが目下の悩みだそうだ。そして、先日私が某店店主から紹介されたあの青年は、一日でやめてしまったらしい。この他に、別件も交えつつ、誠意ある次世代がいない、と、お嘆きだった。
そんな対象が立つ厨房には、営業用スープの入る寸胴の左側に北京鍋用コンロが設えてある。
先に出来上がってきた「みそらーめん(ニンニクヌキ)」。ニンニクヌキにしたのは、前のお店の味がかなりニンニクコンシャスだったから。

調理手順を観察していると、件の北京鍋でタマネギにモヤシ、青梗菜を炒めたところに北京鍋に寸胴のスープを注ぐ。これと同時進行で麺を茹でる。そして、テボから麺を鉢に移したところに北京鍋のスープと炒めた野菜類を注ぎ、甘辛く煮込まれた柔らかい牛スジをトッピングする、という手順。それは、「〇〇〇」だった前のお店で味わったラーメンの作るとは全く異なる手法に基づくようだ。みそらーめんの味わいは、ひとことでいうなら優しい味わいで、味噌ラーメンにありがちな味噌の風味で塗りつぶされたようなものでなく、スープの出汁の旨味と味噌の味わいが軽やかなところでバランスされた感じ。

細めストレートの麺は、茹でた後にあまり湯切りされずに鉢に移されていた。今回ちょっと柔めだったが、コレは茹で時間の調整で如何用にもできよう。スープはスープとして、良い味わいだが、麺と合わすとなると、もう少しスープ自体に味が乗っていないと、ちょっと物足りないかな?今回はそんな感じだったが、牛スジのユニークさもあるし、やはりコレは味わっておくべきラーメンだとは思った。
いっぽう、同行者注文の塩らーめん。コチラはデフォルトなので、ちょっと味見させてもらうと、やはりニンニクのパンチ力をかなり感じた。
そのようにして二杯のラーメンを作った北京鍋は、直後に焼きめしの調理にさしかかる。量的には、かなりあって、2人でシェアするに程よい量。(私たちの雰囲気を察していただき、あらかじめ取り分け用の小鉢を用意してくださった。)油っこくなく、具材豊かに、意外に感じるほど味付け控えめ。

自分自身も薄味好みだが、この焼きめしには食べる後半で、テーブルにあった醤油をチラリと掛けた。
ところで、このお店の「御品書」の謎についてだ。
塩・味噌があって、ラーメンとしては最も一般的な「醤油」がないこと、焼餃子でなくって「水餃子」であることについて、御主人に尋ねたところ、前の店〇〇〇でやってたレシピはすでに他の人に渡したとのことで、その〇〇〇レシピを受け継ぐお店は、近々京都市内にかつての〇〇〇と同じ屋号で新規開店する計画だという。人に渡してしまった以上、自分が〇〇〇のラーメンで商売することは道義的にできないという。で、現「愛宕菜館」のメニューは、〇〇〇を始める前に経営していた中華料理店のレシピによるものなのだそうだ。
なるほど、だからまな板は丸い中華仕様だし、北京鍋なワケだ。コレで謎が解けた。
...JR八木駅前、ビルの奥にある駐車場にはバイクも余裕で置けるはず。コレから涼しくなる季節、ツーリングの昼飯スポットとしても好適だろう。
さて、ココまで書いて、前のお店〇〇〇について。

桃花春 だ。

愛宕菜館ラーメン / 八木)
昼総合点★★★☆☆ 3.0

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