麺庭寺田屋近江八幡店@近江八幡市土田町:せあぶら改&たまり改

2020年7月4日、旧「ドゥ花井」跡にオープン。ナニ?寺田屋が早くも2号店を出す???いや、どうもそうではないらしい。この「近江八幡店」の開店と同時に、2019年4月21日に開店した、いわゆる「永源寺店」は当面休業するとのこと。ネット上から入ってくるこれらの知らせには「あ、コレは何かあったな」と感じていた。で、この日、何があったのかその真相を確かめるべく現地に向かう。到着したのは正午過ぎた頃。この地に開店して間も無いにもかかわらず、すでに外待ちのお客が複数居る状態。店内にあるウエイティングシートに記名し順番を待った。
やがて順番が来てカウンター席に通される。店内は、かつての「ドゥ花井」の状態をほぼそのまま使った様子。I字カウンター席に面するオープンキッチンに面する厨房は、コンテナハウスを改装して店舗に設えた永源寺店より広々としている。また、カウンター席の後ろには通路を挟んで小上がり席もあり、客席のスペースもまた随分と広く、そして多人数が同時に着席できるようになった。いっぽう、駐車場は店舗前に8台分を確保しているが、田んぼに面した広大な敷地にかなりの台数を駐めることの出来た永源寺店に比べれば、厳しいものがある。
メニューはかつての永源寺店のものと同様だろう。同行者は「たまり改」を、ワタシは「せあぶら改」を注文。
実は、カレーラーメンと無添加麹味噌ラーメン(にんにく入り)という限定メニューもある。さらに(画像はないが)テイクアウトメニューも別途、店内の壁面掲示してあって、そのなかにチャーハンがあるのが非常に気になった。店内でも食べることが出来るのであればゼヒにでも注文したいところだったが、ラーメンを調理するのだけで十分に忙しそうな店主のオペレーションを乱してしまうかな?という気がして、今回は遠慮した。(しかし、その後のSNS動向によれば裏メニュー的に出してくれる的情報も得ているところだが。いっそ、店内でレギュラー化してくれればいいのに。)
暫し待つ後出来上がってきた同行者注文の「たまり改」。赤蒟蒻が具材に載るのは、メニューを「改」としてからの麺庭寺田屋の個性。白い器の中で、ラーメン全体が茶色いところに青ネギとこの赤蒟蒻で、ビジュアル的にもバランスの良い彩りの演出に成功している。
ここで想像していただきたい。滋賀の、しかも近江八幡or東近江周辺の一部地域に限る名産の赤蒟蒻ではなく、もし、ラーメンの具に、ふつうの蒟蒻が載っていたとしたら、どうだろう。やはりそこには異和感があろう。自分がたまに取り組む自作ラーメンでも、コンニャクを具材に使ったことは無いし、今後も使うことは無いと思う。
ところがココ寺田屋の赤蒟蒻にはそんな異和感がない。いや正直に云えば最初は「!」と思ったが、やがて慣れるとコレが寺田屋のスタイルと認識するようになったものだ。その赤蒟蒻、単にスライスしてラーメンに載っけるでなく、ちゃんと和出汁と醤油で煮るなりしてキチンと一仕事してある。また、このたびの近江八幡店での開業に際し、従前の永源寺産のものから近江八幡産のものに替えたとのこと(店主談)。
こちらはワタシが注文した「せあぶら改」。「たまり改」を一旦仕上げたところに上から背脂を振り掛けたもの。
味わってみると、こころなしか永源寺店でのラーメンよりスケールが拡がった感。赤蒟蒻のことは先に述べたが、青ネギも九条ネギの柔らかいところを厳選して使っている様子がうかがえる。メンマは、残念ながら従前の極太のものが入手できず、普通サイズのものになるとのこと。仕入先タケマンメンマの方ではコロナの影響で中国からの輸入が止まってしまい、年末頃まで目処がたたなくなっているらしい(これも店主談)。
それはそうとして、背脂のまろ味を加えたところに深みある高井田系の醤油感といい、テボを使わず麺を湯に泳がせて茹で、平ザルで掬い湯切りし仕上げた松吉製麺製中太麺の主張ある食感といい、やはり滋賀ではピカイチの(むしろ唯一の?)高井田系ラーメンが楽しめるお店であること、ワタシにしてみれば以前よりは近いところにお店が移転してきたこと、それら自体は喜ばしい。ただし、あの永源寺店のなんとものどかな独特のロケーションの中で味わうことができなくなってしまっていることは、ちょっとだけ残念な気がする。地元の固定客・常連だった方々には尚更のことだろう。
このように、赤蒟蒻のハナシ&メンマのハナシはカウンター席に着いてから店主が語ってくれたものである。
で、そもそもなんで永源寺のお店を閉めてコチラ近江八幡にやって来たのか、についても十分以上に語ってくれたが、その一々はココに書かないでおくことにする。我々イチ客としては、美味いラーメンを食べさせてさえくれればそれでいい。そう思うからだ。


麺庭 寺田屋 近江八幡店ラーメン / 近江八幡駅
昼総合点★★★★ 4.5

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