本日はノルウェーを代表する作曲家、エドヴァール・グリーグを取り上げたいと思います。グリーグと言えば何と言ってもピアノ協奏曲が圧倒的な人気を誇り(私も大好きです!)、次いでペール・ギュント組曲が続くと言った感じでしょうか?ただ、今日取り上げる「ホルベアの時代より」もそれらに負けず劣らず魅力的な作品です。
ドイツ語風に発音して「ホルベルク組曲」とも呼ばれるこの作品はもともとはピアノ曲として作られたそうですが、今ではグリーグ自身が編曲した弦楽合奏版の方が有名になっています。ホルベアというのは18世紀前半に活躍したノルウェーの文学者のことで、彼の生きた時代、つまりバロック音楽の様式で作曲されています。
曲はどれも3~5分程度の短さですが、それぞれバラエティに富んだ曲調となっています。まず、第1曲「前奏曲」は躍動感あふれる弦楽アンサンブルが魅力。続く「サラバンド」ははやや哀調を帯びた穏やかで美しいメロディ。「ガボットとミュゼット」はバロックの宮廷で演奏されていたかのような舞踏曲。「アリア」は唯一短調の曲で、やや暗めの導入部に続いて、中間部に現れる美しい旋律が印象的。最後を飾る「リゴドン」は南仏風の舞曲で、軽快な弦の響きと哀調あふれる旋律のコントラストが見事。以上、全部合わせても22分弱の小品ですが、最初から最後まで魅力的な旋律に彩られた至上の名曲と言っていいでしょう。
CDは新イタリア合奏団のものを買いました。主にバロック音楽をレパートリーとするソリスト集団で、本作では計11人の一流弦楽奏者達が見事なハーモニーを聴かせてくれます。普段はイタリア音楽を中心らしいですが、北欧音楽の解釈も実に見事です。
このCDには他にグリーグの弦楽合奏作品が2曲収められています。一つは「弦楽四重奏曲」で、もう一つは「2つのノルウェーの旋律」です。前者は文字通り、弦楽四重奏のための楽曲ですがここでは11人による弦楽合奏で演奏されています。北欧の自然を思わせる峻厳な響きを持つ第1楽章、一転して優しさに満ちあふれたロマンツェ、荒々しい主題の後に民族舞踊風のメロディが続く第4楽章となかなか盛りだくさんな内容です。ほとんど取り上げられることのない作品ですが、意外と拾いモノでした。
「2つのノルウェーの旋律」は、ノルウェーの民謡にインスピレーションを得て書かれた作品。第1曲はかなり哀愁漂う暗めの旋律ですが、続く「牛飼いの歌」「農夫の踊り」の牧歌的で優しさに溢れたメロディにグリーグの作曲家としての類い希なセンスを感じます。
ドイツ語風に発音して「ホルベルク組曲」とも呼ばれるこの作品はもともとはピアノ曲として作られたそうですが、今ではグリーグ自身が編曲した弦楽合奏版の方が有名になっています。ホルベアというのは18世紀前半に活躍したノルウェーの文学者のことで、彼の生きた時代、つまりバロック音楽の様式で作曲されています。
曲はどれも3~5分程度の短さですが、それぞれバラエティに富んだ曲調となっています。まず、第1曲「前奏曲」は躍動感あふれる弦楽アンサンブルが魅力。続く「サラバンド」ははやや哀調を帯びた穏やかで美しいメロディ。「ガボットとミュゼット」はバロックの宮廷で演奏されていたかのような舞踏曲。「アリア」は唯一短調の曲で、やや暗めの導入部に続いて、中間部に現れる美しい旋律が印象的。最後を飾る「リゴドン」は南仏風の舞曲で、軽快な弦の響きと哀調あふれる旋律のコントラストが見事。以上、全部合わせても22分弱の小品ですが、最初から最後まで魅力的な旋律に彩られた至上の名曲と言っていいでしょう。
CDは新イタリア合奏団のものを買いました。主にバロック音楽をレパートリーとするソリスト集団で、本作では計11人の一流弦楽奏者達が見事なハーモニーを聴かせてくれます。普段はイタリア音楽を中心らしいですが、北欧音楽の解釈も実に見事です。
このCDには他にグリーグの弦楽合奏作品が2曲収められています。一つは「弦楽四重奏曲」で、もう一つは「2つのノルウェーの旋律」です。前者は文字通り、弦楽四重奏のための楽曲ですがここでは11人による弦楽合奏で演奏されています。北欧の自然を思わせる峻厳な響きを持つ第1楽章、一転して優しさに満ちあふれたロマンツェ、荒々しい主題の後に民族舞踊風のメロディが続く第4楽章となかなか盛りだくさんな内容です。ほとんど取り上げられることのない作品ですが、意外と拾いモノでした。
「2つのノルウェーの旋律」は、ノルウェーの民謡にインスピレーションを得て書かれた作品。第1曲はかなり哀愁漂う暗めの旋律ですが、続く「牛飼いの歌」「農夫の踊り」の牧歌的で優しさに溢れたメロディにグリーグの作曲家としての類い希なセンスを感じます。