ひさびさの更新です。本日はリヒャルト・シュトラウスのオーボエ協奏曲を取り上げます。リヒャルト・シュトラウスは本ブログでも過去にたびたび紹介しました。代表作は一連の交響詩で「英雄の生涯」、「ドン・ファン」、「ツァラトゥストラはかく語りき」等いずれもスペクタキュラーなオーケストラ・サウンドとやや過剰なまでのロマンチックな旋律に彩られています。ただ、このオーボエ協奏曲はやや趣が違います。まるでモーツァルトを思い起こさせるような古典的かつ天国的な響きで、とても現代に書かれた作品とは思えません。作曲は第二次大戦直後の1945年。81歳のシュトラウスが書いた晩年の傑作です。その3年後に書かれた「4つの最後の歌」もそうですが、最晩年のシュトラウスの楽曲は過剰な演出や装飾を排し、ひたすらメロディの美しさのみを追求していたようですね。大作曲家の老いの境地というものでしょうか?澄み切った美しさの中に華やかさを併せ持つ第1楽章、胸に沁みる美しい緩徐楽章の第2楽章、そして快活なフィナーレの第3楽章。どれも素晴らしいです。
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CDはフランソワ・ルルーのオーボエ、ダニエル・ハーディング指揮スウェーデン放送交響楽団のものを買いました。2010年の演奏ですので、比較的新しい録音ですね。ルルーはフランスが生んだ世界的オーボエ奏者で、指揮者としても活躍していますが、ここではオーボエに専念しています。本CDには同じくリヒャルト・シュトラウスの楽曲の中でオーボエが活躍する作品である「13管楽器のためのセレナード」「13管楽器のための組曲」が収録されています。文字通り13人編成の室内楽演奏で、13楽器とはフルート、オーボエ、クラリネット、ファゴットが各2本ずつ、コントラファゴット1本、ホルンが4本と言う編成です。こちらはリヒャルト・シュトラウス最初期の作品でセレナードが17歳、組曲が20歳の時の作品です。上述のオーボエ協奏曲とはなんと60年以上もの年月の開きがありますが、面白いことに曲調はよく似ており、どちらも爽やかなメロディの小品です。ド派手な交響詩群とはまた一味違うリヒャルト・シュトラウスの魅力が味わえる1枚と言って良いでしょう。
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CDはフランソワ・ルルーのオーボエ、ダニエル・ハーディング指揮スウェーデン放送交響楽団のものを買いました。2010年の演奏ですので、比較的新しい録音ですね。ルルーはフランスが生んだ世界的オーボエ奏者で、指揮者としても活躍していますが、ここではオーボエに専念しています。本CDには同じくリヒャルト・シュトラウスの楽曲の中でオーボエが活躍する作品である「13管楽器のためのセレナード」「13管楽器のための組曲」が収録されています。文字通り13人編成の室内楽演奏で、13楽器とはフルート、オーボエ、クラリネット、ファゴットが各2本ずつ、コントラファゴット1本、ホルンが4本と言う編成です。こちらはリヒャルト・シュトラウス最初期の作品でセレナードが17歳、組曲が20歳の時の作品です。上述のオーボエ協奏曲とはなんと60年以上もの年月の開きがありますが、面白いことに曲調はよく似ており、どちらも爽やかなメロディの小品です。ド派手な交響詩群とはまた一味違うリヒャルト・シュトラウスの魅力が味わえる1枚と言って良いでしょう。