今冬の秋田市は、うっすらと雪が積もることはあっても、本格的な積雪はほとんどなかった。(といっても昨年も12月9日の9センチが最初だった)
それが、ついに来た。
アメダスによれば、昨日12日は7センチ程度の積雪だったのが、今日13日の夜明け前に雷を伴った大量の降雪。積雪は3時7センチ、4時10センチ、5時21センチ、6時に33センチ、7時には35センチに達した。降水量としては5時から8時までで25ミリ。
昼間は気温が6度台まで上がり、時々日が差したり小雨が降ったりして、夕方には18センチまで減った。風は終日強く、昼過ぎに29.8m/sを観測。
秋田市における初積雪としても、12月の積雪量としても35センチは異様な量。1月に入ってからは一晩でこのくらい積もることがあるけれど。
今日の秋田県全体で見ても、内陸南部・山間部の湯沢市湯ノ岱並みで、角館、五城目、阿仁合よりも10センチ前後多い。秋田市の山間部、雄和大正寺の観測点では最大で27センチしかなく、秋田市中央部の局地的な「ドカ雪」と呼ぶべきだろう。
短時間で積雪量が28センチ(4時間で7センチ→35センチ)増えることも記録的なようで、12月の「降雪の深さ日合計」としてはおそらく観測史上3位タイ。(1位は36センチ、2位は31センチ。28センチは1960年と2005年12月12日にも記録)
昨シーズンの教訓から万全の(?)除雪体制を敷いていた秋田市も、夜明け直前にいきなりの降雪ということで朝のラッシュには対応できず。初積雪時の恒例でもあるけれど、大渋滞が発生。
朝からは全域で除雪車がフル稼働したらしいけれど、県道も含めて、あんまり除雪が入っていない感じもする。(車や歩行者が多い昼間だから、はかどらないこともある)
上記の通り、午後からは雨や気温のため、積もっていた雪が水っぽくなったり融けたりして、車道も歩道もぐしゃぐしゃべちゃべちゃ。
保戸野鉄砲町の通り
通町の裏側
裏通りは所々水浸し。
竿燈大通りも一部ぐしゃぐしゃでしぶきが飛ぶ
歩道の融雪装置は処理が追いつかず、大部分でぐしょぐしょ。しかも向かい側では恒例の更新工事が終わっていない(ブロックを敷いているところ)し…
今後、日曜日くらいまでは雪が降り、気温もさらに下がる予報。いよいよ冬本番です。
【14日追記】この積雪で、秋田市の千秋公園二の丸売店横の松が倒れた。(2012年春の強風で倒れた松の下に位置する)
翌14日の秋田市は、寒いもののほとんど積雪は変わらず。内陸の横手や湯沢では一挙に50センチ台に達した。
ここで、冬のNHK秋田放送局の天気予報について。
インターネットでも、テレビのデータ放送でも、好きな時に好きな内容を選んで天気予報が見られる時代。だけど、決まった時間にいつも同じ項目を伝えてくれるテレビの天気予報ならではの安心感はみたいなのはある。特にNHKに対しては、高齢者を中心に「NHKの天気予報じゃないと」という“需要”というか期待感は高いはず。
しかし、秋田の民放局、そしてNHKの他県の放送局と比べてみると、NHK秋田放送局の天気予報は視聴者が知りたい情報を伝えきれていないように思えてならない。それが以下2点。
NHKの全国各地の各放送局ごとのローカル放送の天気予報では、内容や画面のデザインは局でまちまち。地域性もあるだろうから、ある意味当然かもしれない。鹿児島局では桜島の降灰対策で風向きの予報を伝えるように。
秋田局では、数年前から冬期間だけ、こういう項目が伝えられる。
「冬みち予報」
口頭では「峠の冬道予報」と伝えることもあり、タイヤがデザインされていることからも分かるように、県境など県内6か所の道路の今晩の(翌朝までの)降雪量の予報。
これって、そんなに必要な情報だろうか?
雪国の峠道なら冬に雪が積もるのは当然。だからこそ、道路管理者はしっかりとした除雪作業を行うし、通行するドライバーも覚悟はするはず。
ドライバーにとっては、「路面の状態がどうであるか」が重要であり、一晩で何センチ積もろうが大して違わないのではないだろうか。除雪するのは道路管理者であって、ドライバーは車で通行できればいいのだから。(道路管理者や除雪作業の関係者には重要かもしれないが…)
むしろ、平地というか都市部の積雪量予報こそ、知りたくないでしょうか?
すぐに除雪が来るか分からない生活道路、渋滞するであろう幹線道路と遅れるであろう公共交通機関、自宅周辺などの除雪作業、車や靴や衣類の対策等々、翌朝に向けての心づもりのために。
実は、何年か前までは、冬みち予報がなくて、主要都市の積雪量予報が伝えられていた。放送会館が山王から駅裏に移転した頃だろうか、いつの間にか変わってしまった。
ちなみに、お隣り青森放送局では…
青森版 降雪量予報 ※昨シーズンまでの画面。今季は不明
ちゃんと5地点(市町)の積雪量予報を伝えてくれている。
太平洋側のほとんど雪が積もらない所から、酸ヶ湯など超豪雪地帯までが混在する青森県なので、5か所では完全ではないけれど、人口分布ではおおむね納得できる情報ではないだろうか。
秋田放送局でも、平地の積雪量予報をやってほしい。
【14日補足】ここでいう積雪量の予報は、「0」「1~4センチ」…「20センチ以上」だったか、数段階に分けた大雑把な範囲での予報。1センチ刻みでズバリ予報されるわけではないが、意義は大きいと思う。
なお、大雪になりそうになると、全国ニュースでも「明日朝までに東北地方山沿いの多い所で50センチ以上、沿岸で30センチ以上、北陸地方で…」といった「多い所で」という予報のされ方がするが、それともまた異なる。
もう1つ、秋田局の天気で改善してほしいものが、こちら。
週間予報
6市の向こう7日間の天気をマークで示すもので、東京からの全国放送の画面と似ている。(東京の画面ではマークの背景色を天気傾向によって色分けしているから、全国版のほうが情報量が多いとも言える)
何か物足りないと思いませんか?
ちなみに、青森局の週間予報は、
こんな画面(昨年度のもの)
都市ではなく、津軽、下北、三八上北の3地域の天気マークを表示し、その下に青森、むつ、八戸の予想最低気温と最高気温が表示されている。
そう。秋田局の週間予報には気温が表示されないのだ。秋田の民放3局では表示しているし、気象庁で週間予報の気温を発表しているのに。
ただし、他のテレビ局でも気象庁の週間予報の気温予報は使っていないらしく、NHK青森では「気温:日本気象協会」と左上に表示しているし、秋田の民放3局はいずれもウェザーニューズ社の数値を使っているようだ。【16日追記】秋田の民放局は降水確率も表示する。
秋田のテレビ局で唯一、NHKだけが気温を表示しないわけだが、どうしてなんだろう。
秋田局では、口頭で「この期間後半は、気温がかなり低めに推移しそうです」などと言うことがあるが、具体的な数値を知らせてほしいと思うことがある。
青森県と違って、秋田県は天気の傾向はほぼ全域が同じだから、6都市も表示する意味は小さいと思う。沿岸と内陸で充分でないだろうか。
むしろ、気温は沿岸と内陸で差が大きいし、今の時期は同じ「雪」の予報でも気温が分かれば積もるか積もっても融けるのかある程度判断が付くので、気温の情報こそ意味があるはず。夏場は局地的に猛暑になることもあるから、気温表示があればそれも分かりやすくなる。
ちなみに青森局では2009年2月は気温表示がなかった
ひょっとして、秋田放送局では、気象会社と契約するのをケチっているのだろうか?
聞くところによれば、NHK受信料の都道府県別納付率は秋田県がトップだとか。そんな県の天気予報にしては貧弱ではないだろうか。まじめに受信料を支払っている多くの県民への“還元”として、そのくらいやってくれてもいいんじゃありません?
秋田局のホームページには「必要とされる情報を的確に伝え」「きめ細かな情報を提供します。」「受信料の支払率向上と公平負担の徹底に取り組みます。」といった言葉が並ぶ。
【2022年12月19日追記】コメント欄の通り、その後、2022年になって、やっと、ついに、町の降雪量予報と、週間予報の気温表示(ただし3日分)がされるようになった。
それが、ついに来た。
アメダスによれば、昨日12日は7センチ程度の積雪だったのが、今日13日の夜明け前に雷を伴った大量の降雪。積雪は3時7センチ、4時10センチ、5時21センチ、6時に33センチ、7時には35センチに達した。降水量としては5時から8時までで25ミリ。
昼間は気温が6度台まで上がり、時々日が差したり小雨が降ったりして、夕方には18センチまで減った。風は終日強く、昼過ぎに29.8m/sを観測。
秋田市における初積雪としても、12月の積雪量としても35センチは異様な量。1月に入ってからは一晩でこのくらい積もることがあるけれど。
今日の秋田県全体で見ても、内陸南部・山間部の湯沢市湯ノ岱並みで、角館、五城目、阿仁合よりも10センチ前後多い。秋田市の山間部、雄和大正寺の観測点では最大で27センチしかなく、秋田市中央部の局地的な「ドカ雪」と呼ぶべきだろう。
短時間で積雪量が28センチ(4時間で7センチ→35センチ)増えることも記録的なようで、12月の「降雪の深さ日合計」としてはおそらく観測史上3位タイ。(1位は36センチ、2位は31センチ。28センチは1960年と2005年12月12日にも記録)
昨シーズンの教訓から万全の(?)除雪体制を敷いていた秋田市も、夜明け直前にいきなりの降雪ということで朝のラッシュには対応できず。初積雪時の恒例でもあるけれど、大渋滞が発生。
朝からは全域で除雪車がフル稼働したらしいけれど、県道も含めて、あんまり除雪が入っていない感じもする。(車や歩行者が多い昼間だから、はかどらないこともある)
上記の通り、午後からは雨や気温のため、積もっていた雪が水っぽくなったり融けたりして、車道も歩道もぐしゃぐしゃべちゃべちゃ。
保戸野鉄砲町の通り
通町の裏側
裏通りは所々水浸し。
竿燈大通りも一部ぐしゃぐしゃでしぶきが飛ぶ
歩道の融雪装置は処理が追いつかず、大部分でぐしょぐしょ。しかも向かい側では恒例の更新工事が終わっていない(ブロックを敷いているところ)し…
今後、日曜日くらいまでは雪が降り、気温もさらに下がる予報。いよいよ冬本番です。
【14日追記】この積雪で、秋田市の千秋公園二の丸売店横の松が倒れた。(2012年春の強風で倒れた松の下に位置する)
翌14日の秋田市は、寒いもののほとんど積雪は変わらず。内陸の横手や湯沢では一挙に50センチ台に達した。
ここで、冬のNHK秋田放送局の天気予報について。
インターネットでも、テレビのデータ放送でも、好きな時に好きな内容を選んで天気予報が見られる時代。だけど、決まった時間にいつも同じ項目を伝えてくれるテレビの天気予報ならではの安心感はみたいなのはある。特にNHKに対しては、高齢者を中心に「NHKの天気予報じゃないと」という“需要”というか期待感は高いはず。
しかし、秋田の民放局、そしてNHKの他県の放送局と比べてみると、NHK秋田放送局の天気予報は視聴者が知りたい情報を伝えきれていないように思えてならない。それが以下2点。
NHKの全国各地の各放送局ごとのローカル放送の天気予報では、内容や画面のデザインは局でまちまち。地域性もあるだろうから、ある意味当然かもしれない。鹿児島局では桜島の降灰対策で風向きの予報を伝えるように。
秋田局では、数年前から冬期間だけ、こういう項目が伝えられる。
「冬みち予報」
口頭では「峠の冬道予報」と伝えることもあり、タイヤがデザインされていることからも分かるように、県境など県内6か所の道路の今晩の(翌朝までの)降雪量の予報。
これって、そんなに必要な情報だろうか?
雪国の峠道なら冬に雪が積もるのは当然。だからこそ、道路管理者はしっかりとした除雪作業を行うし、通行するドライバーも覚悟はするはず。
ドライバーにとっては、「路面の状態がどうであるか」が重要であり、一晩で何センチ積もろうが大して違わないのではないだろうか。除雪するのは道路管理者であって、ドライバーは車で通行できればいいのだから。(道路管理者や除雪作業の関係者には重要かもしれないが…)
むしろ、平地というか都市部の積雪量予報こそ、知りたくないでしょうか?
すぐに除雪が来るか分からない生活道路、渋滞するであろう幹線道路と遅れるであろう公共交通機関、自宅周辺などの除雪作業、車や靴や衣類の対策等々、翌朝に向けての心づもりのために。
実は、何年か前までは、冬みち予報がなくて、主要都市の積雪量予報が伝えられていた。放送会館が山王から駅裏に移転した頃だろうか、いつの間にか変わってしまった。
ちなみに、お隣り青森放送局では…
青森版 降雪量予報 ※昨シーズンまでの画面。今季は不明
ちゃんと5地点(市町)の積雪量予報を伝えてくれている。
太平洋側のほとんど雪が積もらない所から、酸ヶ湯など超豪雪地帯までが混在する青森県なので、5か所では完全ではないけれど、人口分布ではおおむね納得できる情報ではないだろうか。
秋田放送局でも、平地の積雪量予報をやってほしい。
【14日補足】ここでいう積雪量の予報は、「0」「1~4センチ」…「20センチ以上」だったか、数段階に分けた大雑把な範囲での予報。1センチ刻みでズバリ予報されるわけではないが、意義は大きいと思う。
なお、大雪になりそうになると、全国ニュースでも「明日朝までに東北地方山沿いの多い所で50センチ以上、沿岸で30センチ以上、北陸地方で…」といった「多い所で」という予報のされ方がするが、それともまた異なる。
もう1つ、秋田局の天気で改善してほしいものが、こちら。
週間予報
6市の向こう7日間の天気をマークで示すもので、東京からの全国放送の画面と似ている。(東京の画面ではマークの背景色を天気傾向によって色分けしているから、全国版のほうが情報量が多いとも言える)
何か物足りないと思いませんか?
ちなみに、青森局の週間予報は、
こんな画面(昨年度のもの)
都市ではなく、津軽、下北、三八上北の3地域の天気マークを表示し、その下に青森、むつ、八戸の予想最低気温と最高気温が表示されている。
そう。秋田局の週間予報には気温が表示されないのだ。秋田の民放3局では表示しているし、気象庁で週間予報の気温を発表しているのに。
ただし、他のテレビ局でも気象庁の週間予報の気温予報は使っていないらしく、NHK青森では「気温:日本気象協会」と左上に表示しているし、秋田の民放3局はいずれもウェザーニューズ社の数値を使っているようだ。【16日追記】秋田の民放局は降水確率も表示する。
秋田のテレビ局で唯一、NHKだけが気温を表示しないわけだが、どうしてなんだろう。
秋田局では、口頭で「この期間後半は、気温がかなり低めに推移しそうです」などと言うことがあるが、具体的な数値を知らせてほしいと思うことがある。
青森県と違って、秋田県は天気の傾向はほぼ全域が同じだから、6都市も表示する意味は小さいと思う。沿岸と内陸で充分でないだろうか。
むしろ、気温は沿岸と内陸で差が大きいし、今の時期は同じ「雪」の予報でも気温が分かれば積もるか積もっても融けるのかある程度判断が付くので、気温の情報こそ意味があるはず。夏場は局地的に猛暑になることもあるから、気温表示があればそれも分かりやすくなる。
ちなみに青森局では2009年2月は気温表示がなかった
ひょっとして、秋田放送局では、気象会社と契約するのをケチっているのだろうか?
聞くところによれば、NHK受信料の都道府県別納付率は秋田県がトップだとか。そんな県の天気予報にしては貧弱ではないだろうか。まじめに受信料を支払っている多くの県民への“還元”として、そのくらいやってくれてもいいんじゃありません?
秋田局のホームページには「必要とされる情報を的確に伝え」「きめ細かな情報を提供します。」「受信料の支払率向上と公平負担の徹底に取り組みます。」といった言葉が並ぶ。
【2022年12月19日追記】コメント欄の通り、その後、2022年になって、やっと、ついに、町の降雪量予報と、週間予報の気温表示(ただし3日分)がされるようになった。