過去に何度か触れたように、秋田県北部・JR奥羽本線大館駅の名物駅弁、花善の「鶏めし」は、秋田駅や県内の一部スーパーなどでも入手できる。
鶏めしには、「特上鶏めし」などシリーズ製品がいくつかあるが、「わっぱ鶏めし」というのもある。2011年頃から発売されている、おそらくいちばん新しい商品。
「わっぱ鶏めし」は大館の本店だけでの扱いで、要予約(1個から。大館のアメッコ市の時などは限定で予約なしで売ったことがあったはず。ゴールデンウィーク等繁忙期は販売休止の場合もある模様)。
価格がリーズナブルで、通常の鶏めしとは違うおかずが付いているそうで、少々気になっていた。
それが、秋田駅前のザ・ガーデン自由が丘西武で時々、予約なしで購入できる。
たいてい、チラシが折り込まれた日から2日間連続で、正午から個数限定販売。夕方の段階では売り切れている。数か月に1度位の割合ということもあって、なかなかタイミングが合わなかった。(チラシの片隅に小さく載るので、見落とすこともあった)
※ザ・ガーデンでは、わっぱ鶏めしが売られる日は、通常と特上の鶏めしは扱わないらしい。
今回は、10日(木)・11日(金)に、各限定150折。
12時15分頃に行ってみたら、惣菜・弁当コーナーの特設台に平積みで30個くらい並んでいた。
わっぱ鶏めし 8%税込み525円
大館特産「曲げわっぱ」をイメージしたであろう、丸い容器(樹脂製)の2段重ね。通常の鶏めしには付属するおしぼりはなし。
シンプルな掛け紙
値段からすれば当然だけど、だいぶ小さい容器。
ごはんの上には鶏肉の甘辛煮が載っておらず、そぼろ玉子がやや多めなのが、見てすぐ分かる通常版との違い。
通常版では、夏場は錦糸玉子に変わるはずだが、今回のこちらはそうではなかった。
おかずは、天ぷらが目を引く。駅弁で天ぷらはあまりないし、これは本格的っぽい天ぷら。原材料名欄には「南瓜揚げ、大葉とさつま芋揚げ、さつま芋揚げ、レンコン揚げ、しし唐揚げ」とある。カボチャは、厚さが均一の輪切りではなく、断面が「V」状。
天ぷらに目を奪われがちだけど、ピンクの仕切りの中には「照焼チキン」。原材料欄では、味付ご飯の次がこれだから、おかずのメインなんだろう。
あとは、鶏めしシリーズ定番の胡瓜漬としば漬。
※以下、味は個人の感想です。
天ぷらといえば、天つゆとか醤油とか塩とか味を付けて食べるのが普通だけど、これには何も付属していない。
そう言えば、花善さんの他の駅弁でも、調味料類は添付されていない。揺れて狭い列車内で食べる駅弁では、味が付けてあってそのまま食べられるのが理想の形ではある。そういう配慮なんだろうか。
甘さがある野菜中心の天ぷらだから、そのまま食べても物足りなくはないと思う。
衣がベチャっとしたりはしていなかった。
下のほうにあって写真には写っていないが、「大葉とさつま芋揚げ」が珍しい。マッシュした(?)サツマイモを大葉で包んで揚げたようだった。
照り焼きは、まあ普通の照り焼き。鶏めしと言えば、煮込んだ鶏肉という印象だったので、意外な遭遇。
中央は麸でなくカマボコ風
ごはんは、通常の鶏めしと同じ、と言いたいところだけど、ちょっと違うような気がしなくもなかった。
色がわずかに濃く、味も濃いように感じた。
別商品だから替えているのか(※)、夏場だから濃くしているのか、あるいは単なる気のせいか…
そして、肉(甘辛煮)がなくてごはん(と玉子)だけなのが、アクセントがなくて物足りなく感じてしまった。
※1個から受注ということならば、別にごはんを炊いているとは考えにくい。通常の鶏めしと共用で、上に肉を載せないだけの違いのはず。
容器は上げ底などでなく、けっこうな量。
終戦直後の鶏めし発売時の「たくさんごはんを食べてもらいたい」という気持ちが、この最新商品にも受け継がれているのだろう。
駅弁としてはかなり安く、しかも質は良好。量はたくさん食べる人には少ないかもしれない。
個人的には、照り焼きがあるものの甘辛煮が載っていない鶏めしでは、せっかくの大館の鶏めしの個性が激減してしまうようにも感じる。プラス355円で通常の鶏めし弁当(880円)が買えるのだから、僕はそっちを選ぶ。
あるいは、勝手ながら照り焼きの代わりに甘辛煮を入れてくれれば、ぜひ買いたい。
あと、これに限らず、駅弁で容器が分離するものって、車内で食べる時にやっかい。その分フタが多いし、片方の容器を手に取ったらもう片方を引っ掛けたりしそうで、扱いが面倒。
いつもの鶏めしではないものをという、花善さんの意欲や選択肢の提供は評価・理解しますが。
遠方からの旅行などで、とにかく大館の鶏めしを1度食べてみたいという方には、通常の鶏めしをおすすめします。
秋田駅では、他社の鶏めしもあるのでご注意。それから大館ではできたての温かい鶏めし(弁当箱にも詰めてくれるし、食堂の御膳もある)を食べられるけど、それはまた格別のおいしさ。機会があればぜひ。
※ザ・ガーデンでこの時の次は、8月11日(月)・12日(火)に同様に正午から150折限定で発売された(チラシ折り込みは9日)。
※わっぱ鶏めしはこの後、販売終了。後継に相当すると思われる「鶏めし玉手箱」が発売された。
鶏めしには、「特上鶏めし」などシリーズ製品がいくつかあるが、「わっぱ鶏めし」というのもある。2011年頃から発売されている、おそらくいちばん新しい商品。
「わっぱ鶏めし」は大館の本店だけでの扱いで、要予約(1個から。大館のアメッコ市の時などは限定で予約なしで売ったことがあったはず。ゴールデンウィーク等繁忙期は販売休止の場合もある模様)。
価格がリーズナブルで、通常の鶏めしとは違うおかずが付いているそうで、少々気になっていた。
それが、秋田駅前のザ・ガーデン自由が丘西武で時々、予約なしで購入できる。
たいてい、チラシが折り込まれた日から2日間連続で、正午から個数限定販売。夕方の段階では売り切れている。数か月に1度位の割合ということもあって、なかなかタイミングが合わなかった。(チラシの片隅に小さく載るので、見落とすこともあった)
※ザ・ガーデンでは、わっぱ鶏めしが売られる日は、通常と特上の鶏めしは扱わないらしい。
今回は、10日(木)・11日(金)に、各限定150折。
12時15分頃に行ってみたら、惣菜・弁当コーナーの特設台に平積みで30個くらい並んでいた。
わっぱ鶏めし 8%税込み525円
大館特産「曲げわっぱ」をイメージしたであろう、丸い容器(樹脂製)の2段重ね。通常の鶏めしには付属するおしぼりはなし。
シンプルな掛け紙
値段からすれば当然だけど、だいぶ小さい容器。
ごはんの上には鶏肉の甘辛煮が載っておらず、そぼろ玉子がやや多めなのが、見てすぐ分かる通常版との違い。
通常版では、夏場は錦糸玉子に変わるはずだが、今回のこちらはそうではなかった。
おかずは、天ぷらが目を引く。駅弁で天ぷらはあまりないし、これは本格的っぽい天ぷら。原材料名欄には「南瓜揚げ、大葉とさつま芋揚げ、さつま芋揚げ、レンコン揚げ、しし唐揚げ」とある。カボチャは、厚さが均一の輪切りではなく、断面が「V」状。
天ぷらに目を奪われがちだけど、ピンクの仕切りの中には「照焼チキン」。原材料欄では、味付ご飯の次がこれだから、おかずのメインなんだろう。
あとは、鶏めしシリーズ定番の胡瓜漬としば漬。
※以下、味は個人の感想です。
天ぷらといえば、天つゆとか醤油とか塩とか味を付けて食べるのが普通だけど、これには何も付属していない。
そう言えば、花善さんの他の駅弁でも、調味料類は添付されていない。揺れて狭い列車内で食べる駅弁では、味が付けてあってそのまま食べられるのが理想の形ではある。そういう配慮なんだろうか。
甘さがある野菜中心の天ぷらだから、そのまま食べても物足りなくはないと思う。
衣がベチャっとしたりはしていなかった。
下のほうにあって写真には写っていないが、「大葉とさつま芋揚げ」が珍しい。マッシュした(?)サツマイモを大葉で包んで揚げたようだった。
照り焼きは、まあ普通の照り焼き。鶏めしと言えば、煮込んだ鶏肉という印象だったので、意外な遭遇。
中央は麸でなくカマボコ風
ごはんは、通常の鶏めしと同じ、と言いたいところだけど、ちょっと違うような気がしなくもなかった。
色がわずかに濃く、味も濃いように感じた。
別商品だから替えているのか(※)、夏場だから濃くしているのか、あるいは単なる気のせいか…
そして、肉(甘辛煮)がなくてごはん(と玉子)だけなのが、アクセントがなくて物足りなく感じてしまった。
※1個から受注ということならば、別にごはんを炊いているとは考えにくい。通常の鶏めしと共用で、上に肉を載せないだけの違いのはず。
容器は上げ底などでなく、けっこうな量。
終戦直後の鶏めし発売時の「たくさんごはんを食べてもらいたい」という気持ちが、この最新商品にも受け継がれているのだろう。
駅弁としてはかなり安く、しかも質は良好。量はたくさん食べる人には少ないかもしれない。
個人的には、照り焼きがあるものの甘辛煮が載っていない鶏めしでは、せっかくの大館の鶏めしの個性が激減してしまうようにも感じる。プラス355円で通常の鶏めし弁当(880円)が買えるのだから、僕はそっちを選ぶ。
あるいは、勝手ながら照り焼きの代わりに甘辛煮を入れてくれれば、ぜひ買いたい。
あと、これに限らず、駅弁で容器が分離するものって、車内で食べる時にやっかい。その分フタが多いし、片方の容器を手に取ったらもう片方を引っ掛けたりしそうで、扱いが面倒。
いつもの鶏めしではないものをという、花善さんの意欲や選択肢の提供は評価・理解しますが。
遠方からの旅行などで、とにかく大館の鶏めしを1度食べてみたいという方には、通常の鶏めしをおすすめします。
秋田駅では、他社の鶏めしもあるのでご注意。それから大館ではできたての温かい鶏めし(弁当箱にも詰めてくれるし、食堂の御膳もある)を食べられるけど、それはまた格別のおいしさ。機会があればぜひ。
※ザ・ガーデンでこの時の次は、8月11日(月)・12日(火)に同様に正午から150折限定で発売された(チラシ折り込みは9日)。
※わっぱ鶏めしはこの後、販売終了。後継に相当すると思われる「鶏めし玉手箱」が発売された。