広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

工団パン

2018-02-18 22:30:10 | ランチパック等パン類
コンビニ業界で、最大手各社に差をつけられて影が薄くなってしまったデイリーヤマザキ。
秋田県内では、パン類と同じく、山崎製パンと契約した地元のたけや製パンによって展開されている。昭和末期に秋田で初めて本格的に展開したコンビニチェーンであった(関連記事)が、やはり近年、店舗数は減っている。

秋田市川尻町字大川反、国道7号線(臨海バイパス)から秋田運河側に入ったところに「デイリーヤマザキ秋田工業団地店」がある。勝平新橋や秋田中央交通秋田営業所の近く、そしてたけや製パンの本社・工場の向かい。
このデイリーは特長があって、知る人にはけっこう知られている。デイリーヤマザキの一部店舗では、店内でパンを製造しており(ホームページで「焼き立てパン」「HBP」と表示される)、この店もその1つ。菓子/惣菜パンだけでなくハンバーガー類もある。

秋田県内ではほかにもいくつかハンバーガーを作るデイリーヤマザキがあるが、バーガーの種類(具やソース)は店で違うそうだ。工業団地店では、エビカツバーガーがいつもあって、期間限定で他のバーガーもあるらしい。
そして、そのパン(バンズってやつ)の表面には「工団」の焼き印が押される。(他店舗でもその店舗や地名の焼き印)
※紹介する公式ホームページなどはないようで、ラインナップなど全貌は不明。
※秋田工業団地店周辺には工場は多いが、このエリアを指して「工業団地」呼ぶのは秋田市民でも一般的ではないと思う(西部工業団地など別の場所を連想させるかもしれない)。したがって、「工団」という略称もこの焼き印以外で用いることはまずないはず。

僕はエビカツは苦手だからわざわざ行く気にならず、そちら方面に行く機会もほとんどなく、店に行ったことがなかったのだが、このほどついでがあって、やっと初めて行ってみた。
一般的コンビニにおいておにぎりなどが並んでいるレジ付近の一角がベーカリースペース。バーガーのほかピザトースト、チョコトースト、カレーパン、必勝バーガー(?カツ入り?)など、カゴに並べられた菓子パン・惣菜パンが10種類以上はあった。
一方、向かいの本社工場で製造されてパッケージに入った、いわゆるたけや(またはヤマザキ)のパンは、あまり多くない(青森のデイリーでは、工藤パン製品がもっと多種あった)。デイリーヤマザキオリジナル(全国共通袋入り)のパンもほとんどなかった。

パン屋さんのようにトングでトレイに取る方式ではなく、あらかじめ透明な袋に入っているものがほとんどで、一部は自分で袋に入れる。
休日の朝遅くだったが、4人が訪れ、みんなとりあえずパンを一通り見ていた。Suicaなど電子マネー決済対応。

2種を購入。バーガー以外にも焼き印入りのパンがあったのだった。
「工団」155円/「工団くり~む」168円
消費期限は製造後24時間。
裏面のシールでは、「工団」は「贅沢な小倉あんぱん(ホイップ入」、「工団くり~む」は「工団くりーむ」という商品名。

ネット上で調べたところ、デイリーヤマザキの焼き印入りパンは全国で(例えば青森、岩手、大阪など)で見られるが、その多くの実態は「贅沢な小倉あんぱん(ホイップ入)」のようだ。
バーガーは秋田のほか青森では確認できたが、全国的にはそう多くはなさそうで、珍しいのかもしれない。
「工団くり~む」は裏面表示も「工団くりーむ」だから、工業団地店の独自性がありそう。

昨年秋に、工藤パン運営の青森駅前のデイリーヤマザキ青森新町店(この記事中ほど)でも、焼き印入り「贅沢な小倉あんぱん」を買っていた。(製造は近くの青森古川店)
(再掲)「新町」 ※色の違いは撮影条件の影響もあります。
裏面のシールは、書体は違うものの、原材料欄の順番まで同一。ヤマザキ側で共通のレシピがあり、実質的に焼き印だけ変えていることになろう。
 
違いがないわけでもなく、価格は青森のほうが154円で1円安い。
あと焼き印の書体は秋田が丸ゴシックで青森が隷書系で、焼き印の円は秋田がやや大きそう。ヤマザキ直轄地域でも書体は明朝体や江戸文字など統一されていない。
「工団」はただでさえ直線的な文字のところ、さらに直線的なフォントを使って、しかも枠いっぱいに配置しているため、独特の雰囲気。

それから、たしか青森のものは、ハンバーガー式にパンを上下に分割して間にサンドしていたのに対し、秋田のは穴から注入している。
工団パンの穴
味は青森と秋田で違わないと感じた。ホイップクリームたっぷり。
 
クリームパンのほうは、カスタードとホイップが両方入っており(これも穴から注入)、原材料欄では「カスタードフラワーペースト、小麦粉、ホイップクリーム」の順なのに、食べたものはホイップのほうが多い感じ。それはそれでおいしかった(というか好き)けれど、一般的なクリームパンほどカスタード感はないとも言える。
どちらもパン部分も柔らかくておいしかった。

たまには足を伸ばして買いに行ってもいいかな。
秋田駅前(横?)のデイリーヤマザキ中通七丁目店にはベーカリーはない。ここで作ったものを運んで売ったらどうだろうか。
パンメーカーのコンビニだからこそできることであり、それがデイリーヤマザキの生きる道かもしれない。
【2019年9月4日追記】2019年9月時点では、工業団地店で作ったと思われるパンごくわずか(2種くらい)や曜日限定で仁井田のベーカリー・カフェで作ったパンを中通七丁目店で売っている。

※中央交通秋田営業所の近くなので、秋田駅西口からの路線バスも利用しやすい。
県庁経由または長崎屋経由の大川反車庫行き(臨海営業所行きはダメ)で、たけやパン前または終点・大川反車庫下車。
たけやパン前は両経由でバス停の位置が違うので、帰りに乗る時は車庫前から乗るほうが、両方に乗れて便利。
なお、勝平新橋を渡れば、商業高校経由川尻割山線の通りなので、物好きなかたはそちらも。

【2019年5月5日追記】2019年4月27日アップの河北新報のサイトに「個性で勝負「工団」あんパン 焼き印の効力で販売促進」として、秋田のあんパンが紹介された。(中身は他店と同じで焼き印が違うということは記事中に書いていて、別段取り上げるほどじゃないと思うけど…)
「デイリーヤマザキの本部が全国で始めたのを受け」「3年ほど前から販売する」そうなので、2016年頃からか。思ったより最近。
「秋田県内5店舗でそれぞれのお店ゆかりの個性的な焼き印を付けている。」
コメント (10)
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