秋田市交通局(秋田市営バス)が設置し、秋田中央交通に移管後もほぼ同じデザインが引き続き使われている、秋田市のダルマ型バス停の円形表示板の続き。※前回の記事
長年の課題(個人的な)であった、バス停名表記のフォントに迫る。
手書きは当然として、局内・社内で手作りしたであろうパソコン作成のものは、その都度フォントが違うこともあるので、特定はやめておく(HG丸ゴシックM-PROとMSゴシックだと思う)。
ここでは、カッティングシートによる、日本語の切り文字を特定することにする。英字は省略。
市営バス時代も中央交通移管後の複数のタイプのいずれも、丸ゴシック体系統のフォントだが、同じではない。一般人・一般企業がパソコンで印刷するフォントなら、フリーフォントとか、100書体まとめていくらという格安書体もあって、判断は難しそう。
だけど、専門業者が制作するカッティングシートなら、それなりに有名なフォントが使われていると考え、いくつかのサイトで調べて同定した。同じ書体シリーズでも、文字の太さ違い(ウエイト)でさらに区別されるが、そこについては深く追求はしないことにした。
素人なので、誤りもあると思うのであしからず。
切り文字のバス停名表示が登場したのは、市営バス末期。※この記事など参照。
表示板のデザイン自体は手書き時代と同じながら、整って洗練された文字とローマ字併記により、都会的に感じた。
(再掲)交通局時代のカットシール表示
具体的な設置時期は分からないが、1992年に設置されたと思われる泉・保戸野線(現・泉ハイタウン線)や新屋西線の朝日町周辺などでは、このタイプでなくまだ手書きだったはず。
1998年4月の通町の拡幅事業完成時のバス停配置の変更によって名称が変わった「ねぶり流し館前」や1999年10月の泉地区の住居表示実施によってバス停名が変更された所では、切り文字で設置。【追記・2000年に名称が変わった「嶺梅院前」も】
その後、2002年頃のまとまった更新では、カット文字でなく、パソコンで透明シールに印字したもの。【2021年8月19日追記・2001年4月1日に名称が変わった「泉ななかまど通り」ですでに透明シールが使われている。】
したがって、市営バス時代に切り文字が使われたのは、2000年前後の短期間だったと思われる。ただ、比較的大規模に更新されたようで、数としては多く、20年近く経った現在も残っているものも少なくない。
市営バスの丸ゴシック体は、オーソドックスな丸ゴシック体と言えるデザイン。見慣れた感じもする。
写研の「ナール」ではないだろうか。
(再掲)秋田市の昔のプランターの文字もナール
写研というメーカーは、写真植字で圧倒的なシェアを誇り、同社のフォントはかつては昔はよく目にした。ところが、DTPとかパソコンへの対応はかたくなに拒んで、今はあまり見かけなくなってしまった。
他社のフォントは、パソコンとカネさえあれば、我々素人でもほぼプロと同じものを使える時代になった中、対照的。
ナールは、昔は印刷物やテレビの字幕、看板等々でよく使われていたが、上記の事情から、今はまず見られない。
一般道路の案内標識(いわゆる青看)の地名などの書体には、今なおナールが指定されているらしい。現在はそこがいちばんの活躍の場所だろう。
ちなみに、1990年代に交通局が設置した他のタイプでは、
・市営バス・中央交通共用の角型(前回紹介)は、円形表示板よりはやや太いナール。中央交通移管後に設置された「ニューシティ前」でも同じ。
・2代目バス接近表示(バスロケ)とそれに似た電照式では、写研の角ゴシック体「ゴナ」。ゴナも有名なフォント。
(再掲)バスロケ。接近表示部分もゴナ
・埋め込み式でバス停名が赤色LEDで点滅するタイプもナール。
(再掲)
市営バスのバス停に使われた2000年頃は、まだナールやゴナが幅を利かせていたはずだから、これが当たり前のことだったはず。
中央交通移管後。
2006年春の完全移管直後頃、中央交通としては初の、市営バスタイプ表示板の更新が行われた。
勝平、旧国道~将軍野、牛島方面(共用タイプでない元市営単独区間)など、市営バスが古い表示板のまま残していた方面ごとに、ある程度まとめて更新された。現在も使われている。
(再掲)「千代田町」
10年ほど前に撮影した上の写真を見ると、黄色と赤の色合いは市営バス時代とよく似ていて、反射素材は使われていない【2022年6月9日訂正・反射素材が使われていた。この記事に写真あり。】(上の写真では代わりに反射シールを貼っている)。現在は色あせて薄くなっている。
以前も述べたように、このタイプでは、ローマ字にヘボン式と訓令式が混在していたり、ローマ字の読みや漢字表記を間違えたりしていた。中央交通としては移管直後で不慣れなのも分からなくはないが、市民・沿線住民としては、心もとなかった。
また、市営バス時代のデザインを、中央交通が踏襲して更新したことが予想外であり、かつこれが現実であることを突きつけられ、複雑な心境になった。
このフォントは、市営バス時代よりは大きくて見やすい。その分、4文字程度を越えると、横方向に圧縮されて縦長になる。
個人的には、上記の複雑な心境だったせいもあるのだろうが、デザイン的にも好きになれない文字であり表示板であった。
なぜなら、丸ゴシック体にしてはカクカクしていて、どこか間延びしてアンバランスで、文字として不自然な印象がしたから。
改めてその文字を観察。
「代」が特徴的。3画目・右の横棒は、右上がりが普通だが、この書体ではほぼ水平。それににんべんの1画目が短い。
ほかに「築」の「エ」とか「旭」の「日」が他のパーツと離れていて、バラけている印象もある。
こうした特徴の書体は、ニィスの「JTCウインR」というフォント。
書体名も企業名も存じ上げなかったが、明朝体や角ゴシック体も含めてシリーズ化されて、多方面で使われていた。もともとは映像分野での画面表示のために作られたらしく、上記の特徴はおそらく画面でツブレないような工夫なのだろう。
2010年代に入るとJTCウインRは使われなくなり、別の書体が複数並行して使われるようになった。
この頃になると表示板のみの更新のほか、台座ごとの交換(またはルート変更等による新規設置)もされ、これまで見慣れない頭でっかちタイプも登場。けっこう複雑そうなので、とりあえずざっと並べてみよう。
(再掲)2011年夏新設・背の高いタイプ「築山小学校前」
(再掲)2012年夏新設/2013年春新設・いずれも背の高いタイプ「ねぶり流し館前」 ※2012年設置は循環バス用で、後に専用デザイン化
2013年春台座ごと更新・背の高いタイプ「美術大学前」
(再掲)2014年春新設・頭でっかちタイプ「八幡田一丁目」
2016年春表示板のみ更新「秋田城跡歴史資料館前」
2016年春頃台座ごと更新・頭でっかちタイプ「秋大糠塚官舎前」
(再掲)2017年春新設・背の高いタイプ「県庁市役所前」
2017年秋頃表示板のみ更新「高野二区」
以上、時期が近ければ似ているような傾向もあるが、新設か更新か、最近登場した頭でっかちタイプかどうかによる法則はない。【23日追記】担当営業所とか上り/下りなどで分けているわけでもない。
でも、文字の形を観察してみると、実はすべて同じフォントで、文字が細い/太いの違いだけだと思われる。
ただし、細い文字が2本、1年弱違いで置かれた「ねぶり流し館前」では、文字の大きさが違うように、サイズなどが規定されているわけではなく、フォントだけ決まっていて、あとはテキトーっぽい。
昨年からの表示板のみの更新では、太いもので統一されているから、今後はそうなっていくのかもしれない。
で、そのフォント名。
全体で見ると、クセが少ない丸ゴシック体のように思われたが、細部では個性が強いかもしれない。
・「城」の右上の点が長く、横棒の下まで伸びている。
・「学」「前」の上の点の間隔が広い。
・「旭」の「日」の右下が、「九」の最後のはねとくっついている。
・「町」の「田」と「丁」が縦に長く、それぞれが離れている。
・その他「塚」「ぶ」「り」「港」など。
といった特徴を満たすフォントは、フォントワークスの「スーラ」しかなさそう。
スーラは、秋田大橋茨島側の「雄物川」の看板にも使われていたが、最近はあちこちで使われている。
改めて見れば、秋田市の「佐野薬局」の看板とか、「YOUは何しに日本へ?」で外国人がしゃべっている訳の字幕とかもスーラ(の太め)のようだ。
【11月1日追記】スーラはその他テレビ番組の字幕、秋田市広報誌「広報あきた」の横書き部分など、ほんとうに多方面で使われている。「で」などクセの強い部分もあるが、全体としてはきれいな書体だと思う。
それに、
(再掲)秋北バス「城南小学校前」
大館市の秋北バスもスーラ。ウエイトが違う(中ぐらい)気がしたけれど、上の築山小学校前と同じか?
中央交通とのバランスの違いのせいか、ナールにかなり似た雰囲気が漂い、中央交通の表示板に使ったら市営バスっぽくなりそう。【23日補足】っていうか上の築山小学校前とほぼ同じか。
交通局が設置した上り側と、上記2013年設置の下り側「ねぶり流し館前」。太さは別として、漢字はけっこう似ている。「前」の上の点の距離は違うし、「ぶ」も違う。
中央交通に戻って。だけど、スーラと断定できない点も。
2017年秋頃表示板のみ更新「八橋大畑」
ネット上で確認できるスーラでは、「八」の右側の書き始めは横棒がある。ところが、中央交通のバス停では、八橋大畑以外、頭でっかち・細い文字も含めて、横棒がない斜め線だけの八。カタカナの「ハ」を使っているわけではなさそう。
そういう仕様違いのスーラもあったりするのだろうか。それともよく似たスーラじゃないフォント??※その後、「八」の形が違う文字も現れた。この記事後半。
それから、更新前の「大町通り」は、透明ではなく、地色と同じ黄色いシールに細い文字で「大町通り」と書かれていたが、それもスーラだった。切り文字ではないが、シールを業者に発注したのだろうか。
個人的感想としては、JTCウインRよりクセがなく、嫌いなフォントではない。
中央交通さんにお願いできるのならば、まずはローマ字も含めて、せっかく設置・更新するのならば、文字の太さやデザインを統一してほしい。太さを中間ぐらいにするとか、文字数が多い時に縦に圧縮するのをやめるとか、改善の余地はありそう。
最後に「旭北前」で、市営バス設置のナール(現在は更新済み)、中央交通移管直後設置のJTCウインR(割山線用で現存)、太いスーラ(最近更新)を並べてみよう。
(再掲)交通局設置
移管直後設置。最近の撮影なので、上の千代田町と比べると社名が薄れ、黄色が退色しているのが分かる
(再掲)最近設置
長々と申し訳ないですが、バス停について、若干続きます。
※秋田市中心市街地循環バス「ぐるる」用バス停は、また別の丸ゴシック体が使われている。
長年の課題(個人的な)であった、バス停名表記のフォントに迫る。
手書きは当然として、局内・社内で手作りしたであろうパソコン作成のものは、その都度フォントが違うこともあるので、特定はやめておく(HG丸ゴシックM-PROとMSゴシックだと思う)。
ここでは、カッティングシートによる、日本語の切り文字を特定することにする。英字は省略。
市営バス時代も中央交通移管後の複数のタイプのいずれも、丸ゴシック体系統のフォントだが、同じではない。一般人・一般企業がパソコンで印刷するフォントなら、フリーフォントとか、100書体まとめていくらという格安書体もあって、判断は難しそう。
だけど、専門業者が制作するカッティングシートなら、それなりに有名なフォントが使われていると考え、いくつかのサイトで調べて同定した。同じ書体シリーズでも、文字の太さ違い(ウエイト)でさらに区別されるが、そこについては深く追求はしないことにした。
素人なので、誤りもあると思うのであしからず。
切り文字のバス停名表示が登場したのは、市営バス末期。※この記事など参照。
表示板のデザイン自体は手書き時代と同じながら、整って洗練された文字とローマ字併記により、都会的に感じた。
(再掲)交通局時代のカットシール表示
具体的な設置時期は分からないが、1992年に設置されたと思われる泉・保戸野線(現・泉ハイタウン線)や新屋西線の朝日町周辺などでは、このタイプでなくまだ手書きだったはず。
1998年4月の通町の拡幅事業完成時のバス停配置の変更によって名称が変わった「ねぶり流し館前」や1999年10月の泉地区の住居表示実施によってバス停名が変更された所では、切り文字で設置。【追記・2000年に名称が変わった「嶺梅院前」も】
その後、2002年頃のまとまった更新では、カット文字でなく、パソコンで透明シールに印字したもの。【2021年8月19日追記・2001年4月1日に名称が変わった「泉ななかまど通り」ですでに透明シールが使われている。】
したがって、市営バス時代に切り文字が使われたのは、2000年前後の短期間だったと思われる。ただ、比較的大規模に更新されたようで、数としては多く、20年近く経った現在も残っているものも少なくない。
市営バスの丸ゴシック体は、オーソドックスな丸ゴシック体と言えるデザイン。見慣れた感じもする。
写研の「ナール」ではないだろうか。
(再掲)秋田市の昔のプランターの文字もナール
写研というメーカーは、写真植字で圧倒的なシェアを誇り、同社のフォントはかつては昔はよく目にした。ところが、DTPとかパソコンへの対応はかたくなに拒んで、今はあまり見かけなくなってしまった。
他社のフォントは、パソコンとカネさえあれば、我々素人でもほぼプロと同じものを使える時代になった中、対照的。
ナールは、昔は印刷物やテレビの字幕、看板等々でよく使われていたが、上記の事情から、今はまず見られない。
一般道路の案内標識(いわゆる青看)の地名などの書体には、今なおナールが指定されているらしい。現在はそこがいちばんの活躍の場所だろう。
ちなみに、1990年代に交通局が設置した他のタイプでは、
・市営バス・中央交通共用の角型(前回紹介)は、円形表示板よりはやや太いナール。中央交通移管後に設置された「ニューシティ前」でも同じ。
・2代目バス接近表示(バスロケ)とそれに似た電照式では、写研の角ゴシック体「ゴナ」。ゴナも有名なフォント。
(再掲)バスロケ。接近表示部分もゴナ
・埋め込み式でバス停名が赤色LEDで点滅するタイプもナール。
(再掲)
市営バスのバス停に使われた2000年頃は、まだナールやゴナが幅を利かせていたはずだから、これが当たり前のことだったはず。
中央交通移管後。
2006年春の完全移管直後頃、中央交通としては初の、市営バスタイプ表示板の更新が行われた。
勝平、旧国道~将軍野、牛島方面(共用タイプでない元市営単独区間)など、市営バスが古い表示板のまま残していた方面ごとに、ある程度まとめて更新された。現在も使われている。
(再掲)「千代田町」
10年ほど前に撮影した上の写真を見ると、黄色と赤の色合いは市営バス時代とよく似ていて、
以前も述べたように、このタイプでは、ローマ字にヘボン式と訓令式が混在していたり、ローマ字の読みや漢字表記を間違えたりしていた。中央交通としては移管直後で不慣れなのも分からなくはないが、市民・沿線住民としては、心もとなかった。
また、市営バス時代のデザインを、中央交通が踏襲して更新したことが予想外であり、かつこれが現実であることを突きつけられ、複雑な心境になった。
このフォントは、市営バス時代よりは大きくて見やすい。その分、4文字程度を越えると、横方向に圧縮されて縦長になる。
個人的には、上記の複雑な心境だったせいもあるのだろうが、デザイン的にも好きになれない文字であり表示板であった。
なぜなら、丸ゴシック体にしてはカクカクしていて、どこか間延びしてアンバランスで、文字として不自然な印象がしたから。
改めてその文字を観察。
「代」が特徴的。3画目・右の横棒は、右上がりが普通だが、この書体ではほぼ水平。それににんべんの1画目が短い。
ほかに「築」の「エ」とか「旭」の「日」が他のパーツと離れていて、バラけている印象もある。
こうした特徴の書体は、ニィスの「JTCウインR」というフォント。
書体名も企業名も存じ上げなかったが、明朝体や角ゴシック体も含めてシリーズ化されて、多方面で使われていた。もともとは映像分野での画面表示のために作られたらしく、上記の特徴はおそらく画面でツブレないような工夫なのだろう。
2010年代に入るとJTCウインRは使われなくなり、別の書体が複数並行して使われるようになった。
この頃になると表示板のみの更新のほか、台座ごとの交換(またはルート変更等による新規設置)もされ、これまで見慣れない頭でっかちタイプも登場。けっこう複雑そうなので、とりあえずざっと並べてみよう。
(再掲)2011年夏新設・背の高いタイプ「築山小学校前」
(再掲)2012年夏新設/2013年春新設・いずれも背の高いタイプ「ねぶり流し館前」 ※2012年設置は循環バス用で、後に専用デザイン化
2013年春台座ごと更新・背の高いタイプ「美術大学前」
(再掲)2014年春新設・頭でっかちタイプ「八幡田一丁目」
2016年春表示板のみ更新「秋田城跡歴史資料館前」
2016年春頃台座ごと更新・頭でっかちタイプ「秋大糠塚官舎前」
(再掲)2017年春新設・背の高いタイプ「県庁市役所前」
2017年秋頃表示板のみ更新「高野二区」
以上、時期が近ければ似ているような傾向もあるが、新設か更新か、最近登場した頭でっかちタイプかどうかによる法則はない。【23日追記】担当営業所とか上り/下りなどで分けているわけでもない。
でも、文字の形を観察してみると、実はすべて同じフォントで、文字が細い/太いの違いだけだと思われる。
ただし、細い文字が2本、1年弱違いで置かれた「ねぶり流し館前」では、文字の大きさが違うように、サイズなどが規定されているわけではなく、フォントだけ決まっていて、あとはテキトーっぽい。
昨年からの表示板のみの更新では、太いもので統一されているから、今後はそうなっていくのかもしれない。
で、そのフォント名。
全体で見ると、クセが少ない丸ゴシック体のように思われたが、細部では個性が強いかもしれない。
・「城」の右上の点が長く、横棒の下まで伸びている。
・「学」「前」の上の点の間隔が広い。
・「旭」の「日」の右下が、「九」の最後のはねとくっついている。
・「町」の「田」と「丁」が縦に長く、それぞれが離れている。
・その他「塚」「ぶ」「り」「港」など。
といった特徴を満たすフォントは、フォントワークスの「スーラ」しかなさそう。
スーラは、秋田大橋茨島側の「雄物川」の看板にも使われていたが、最近はあちこちで使われている。
改めて見れば、秋田市の「佐野薬局」の看板とか、「YOUは何しに日本へ?」で外国人がしゃべっている訳の字幕とかもスーラ(の太め)のようだ。
【11月1日追記】スーラはその他テレビ番組の字幕、秋田市広報誌「広報あきた」の横書き部分など、ほんとうに多方面で使われている。「で」などクセの強い部分もあるが、全体としてはきれいな書体だと思う。
それに、
(再掲)秋北バス「城南小学校前」
大館市の秋北バスもスーラ。ウエイトが違う(中ぐらい)気がしたけれど、上の築山小学校前と同じか?
中央交通とのバランスの違いのせいか、ナールにかなり似た雰囲気が漂い、中央交通の表示板に使ったら市営バスっぽくなりそう。【23日補足】っていうか上の築山小学校前とほぼ同じか。
交通局が設置した上り側と、上記2013年設置の下り側「ねぶり流し館前」。太さは別として、漢字はけっこう似ている。「前」の上の点の距離は違うし、「ぶ」も違う。
中央交通に戻って。だけど、スーラと断定できない点も。
2017年秋頃表示板のみ更新「八橋大畑」
ネット上で確認できるスーラでは、「八」の右側の書き始めは横棒がある。ところが、中央交通のバス停では、八橋大畑以外、頭でっかち・細い文字も含めて、横棒がない斜め線だけの八。カタカナの「ハ」を使っているわけではなさそう。
そういう仕様違いのスーラもあったりするのだろうか。それともよく似たスーラじゃないフォント??※その後、「八」の形が違う文字も現れた。この記事後半。
それから、更新前の「大町通り」は、透明ではなく、地色と同じ黄色いシールに細い文字で「大町通り」と書かれていたが、それもスーラだった。切り文字ではないが、シールを業者に発注したのだろうか。
個人的感想としては、JTCウインRよりクセがなく、嫌いなフォントではない。
中央交通さんにお願いできるのならば、まずはローマ字も含めて、せっかく設置・更新するのならば、文字の太さやデザインを統一してほしい。太さを中間ぐらいにするとか、文字数が多い時に縦に圧縮するのをやめるとか、改善の余地はありそう。
最後に「旭北前」で、市営バス設置のナール(現在は更新済み)、中央交通移管直後設置のJTCウインR(割山線用で現存)、太いスーラ(最近更新)を並べてみよう。
(再掲)交通局設置
移管直後設置。最近の撮影なので、上の千代田町と比べると社名が薄れ、黄色が退色しているのが分かる
(再掲)最近設置
長々と申し訳ないですが、バス停について、若干続きます。
※秋田市中心市街地循環バス「ぐるる」用バス停は、また別の丸ゴシック体が使われている。