広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

ど根性流木

2018-07-25 23:00:42 | 秋田の季節・風景
秋田の梅雨は、例年より雨が多く(平年の1.5倍)、1週間ほど早く20日に明けた。ここ最近は最高気温が30度前後、夜も25度前後で暑い。
西のほうのような豪雨や猛暑にはならないのは、ほんとうにありがたく、恵まれていると考えなければならない。

今年の初夏~梅雨の間、秋田市中央部を流れる旭川では、雨で水量が大幅に増えることが何度かあった。これまでも年に何度かはあって珍しいことではないけれど、梅雨の短期間で何度もというのは、なかったかもしれない。


5月下旬の増水後、一丁目橋のたもとで枯れた木が川の中に向かって倒れこんでいるのを見つけた。根元は岸から生えたままで、ぶら下がっている状態に見えた。
その後、
7月13日。再び濁流&増水(手前が上流方向)
この水の量と勢いには耐えられないか?
水が引いた翌日。
残っている!
以前と比べると…
(再掲)
現地で見た時は、2本の幹の角度が以前と違っているのは分かった。
写真で比べると、それよりも大きな変化として、木全体が、下方向へ下がっているのだった!
根元を拡大
以前は、根元が一丁目橋の橋桁と同じ位置にあったのが、今は数十センチ下の護岸の壁面にある。以前は宙に浮いていた枝の先端(ひっくり返っているので下部)が川底に付いている可能性もある。全体が“ずり落ちた”ように見える。
ということは、木の根元が岸(土)から分離している。以前から実はそうだったのか、それとも再度の増水の力で離れてしまったのか。
相変わらず場所的に近づいて観察できないのだけど、今は根元(上)と幹・枝の一部が護岸のコンクリートに、枝先(下)が川底に引っかかっていることで、絶妙にバランスを保っているのだろうか。
でも、あの濁流に遭遇したのに、全体の枝ぶりや上の幹の枯れ葉などそのままで、この程度しか動いていないのはすごい。流れに逆らわない向きということはあるだろうけど。



一丁目橋のは現時点ではまだ「流木」ではなさそうだけど、5月下旬の増水後の旭川では、上流から流されてきた木がちらほらあった。その1つが五丁目橋近く。
奥が上流

真上から
幹が数本に分かれて葉が付いた、長さ数メートルほどの流木が引っかかっていた。ヤナギ(ネコヤナギなど枝垂れないタイプ)とかだろうか。
左にコイ、流木の根元付近では黒いカメが日向ぼっこ
どうも根の部分もあって、そこを下流側に向けて沈んでいる。水際に生えていた木が、増水の水流で根こそぎ引っこ抜かれたのだろう。

同じく6月13日の増水。
水が渦を巻いている
ここは川の中に段差があって小さな滝のようになっているため勢いがついて、この時は歩道から見下ろすだけでも怖かった。
こんな状況の後じゃあ…
なんと!(7月24日)
この流木も耐えていた! これは流れに逆らう向きだというのに。多少、向きが変わったり、一部の枯れ枝がなくなったりはしているようだ。
根がうまい具合に川底にもぐりこんで固定されたのか、あるいは護岸の構造や排水口みたいなのがあるせいで、水流が緩和されているのかもしれない。

さらに、枝から生えた葉っぱが、1か月以上経っても青々としているばかりか、前より増えている。川の水により生け花状態になっているようで、光合成も行われていることになる。ど根性流木。

※一丁目橋と五丁目橋それぞれの秋の状況はこの記事後半。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする