広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

なごみ奥羽北線へ

2017-10-01 23:56:07 | 秋田の季節・風景
アフターデスティネーションキャンペーンとして行われていた「青森県・函館観光キャンペーン」が9月で終わり。フィナーレとして、秋田から津軽へ往復する団体列車が2種、運行された。
1つは、9月23・24日の「リゾートやまどり」秋田-弘前往復。
以前、ちょっとだけ触れたように、485系電車を改造した、高崎支社のジョイフルトレイン。
秋田では走るのは初めてであり、残りわずかな485系、車内も快適なので、弘前でフリーの旅行商品でも出たら利用してみようかと思っていた。
実際には、秋田発日帰りで、立佞武多の館、斜陽館、津軽藩ねぷた村などに寄る、1万5千円のツアーだったから行くのはやめたし、運転当日はすっかり忘れていた。


もう1つは、少し遅れて発表された。
9月30日の「E655系ハイグレード車両・なごみ」による秋田-弘前往復。

E655系とは、2008年デビューの豪華列車。皇族がご乗車になる「お召し列車」と、豪華なツアー向け専用列車を兼ねた車両。
6両編成のうち1両が「特別車」で皇族や国賓専用。一般向けではそれを抜いた5両編成での運行だが、皇族が乗車されても特別車なしの5両で運行される場合(公務でないプライベートの時?)もあるそうだから、ほんとに皇族と同じ車両に乗れることになる。5両はグリーン車扱いの座席車。
昔のお召し列車はほんとうの専用車両で一般人は絶対に乗れなかったのを思えば、それに一般人も乗車できるとはおそれ多いと思ってしまう。

最近は、お召し列車として新幹線のグリーン車を使うこともあるし、過剰な特別扱いを好まない今上陛下のご意向もあるので、差が少なくなったのもあるだろうし、JR東日本としては、稼働率が高くなく高価な車両を遊ばせておかずに稼ぐ狙いもあるのでしょう。
最近の「TRAIN SUITE 四季島」なんかに比べれば、どうってことない気もしてしまう。


E655系が秋田を走るのは初めてのはず。
今回は、秋田7時21分→弘前9時30分、弘前17時55分→秋田20時20分で運行され、「ハイグレード車両で行く八甲田ホテルランチと青森県立美術館日帰りの旅」が3万円で設定された。

このようによそから車両を借りてくる時は、数日前までに秋田へ回送されるのが一般的。
回送ダイヤが乱れて間に合わなくなればせっかくの運行が無駄になるし、車内の清掃・整備や乗務員が慣れておく時間を見越して余裕をもたせているのだろう。

しかし、今回は、前夜に東京を出て、羽越本線回りで夜通し回送し、秋田に7時07分頃着。そのまま客を乗せて弘前へ往復し、秋田へ着いたら、またすぐに東京へ戻る行程。(滞在時間は秋田より弘前のほうが長い)
大事な特別な車両だから、秋田には極力置いておきたくなかったということか。
秋田の乗務員(車掌・運転士)が、ぶっつけ本番で運行するということは、ないだろうから、事前に東京へ出張して訓練をしたのだろうか。運転方法や加速性能は、おそらく「いなほ」や「つがる」と共通する部分もありそう。


そうそう見られる車両ではないから、話のタネに見に行ってみた。
秋田駅中央改札口の発車標は、団体列車であっても、表示するのが原則のようだ。
「団体専用 な ご み」
なんか「な」と「ご」より、「ご」と「み」のほうが文字間隔が若干詰まっている気がする。
JR東日本の資料などでは、この編成の愛称を「なごみ(和)」と表記しており、ひらがなが正式表記・漢字がカッコ書き。車両の性格上、車体に書かれたりはしていないようだ。
「Group NAGOMI」
ツアー参加者らしき人が、仮設の受付を経て、ちらほら改札を通っていた。

動くところを見るため、秋田駅北側へ。
今日の運行時刻は、ツアー募集の広告で知らされているわけで、SLほどではないにしても見物の人が来ているかと思ったのに、誰もいなかった。E655系がナニモノなのか知られておらず(お召し列車にも使われる旨は告知には出ていなかったはず)、しかもちょっと朝早いし、寒かったし、という理由か。
ホームにはカメラを持った人が何人かいらした。
それにしても、場所の選択を誤って、写真は失敗。以下、あくまで記録として。
定刻。電笛と空気笛の2種の警笛をいっしょに鳴らして、ゆっくりと発車した模様。
701系と男鹿線キハ40系の間を抜ける

アルヴェとE655系

細い金色帯が3本
E655系の車体は、Wikipediaによれば「「漆色」と呼ばれ、光線の当たり具合で褐色から紫色に色合いが変化するマジョーラ塗装」。これまで見た写真では、青紫~黒っぽい車両に見えていた。
ところが、今回秋田で見たら、濃い茶色がかって見えた。「明治ミルクチョコレート」の包装みたいな。写真でもそんな感じに撮れた。
曇りがちで雲の間から朝日が差し、それをほぼ逆光の位置から見たような条件のせいか。
高級感ととともに品もあるデザイン。(実物を見たことはないけれど)四季島よりずっと好感が持てそう。自分で乗りたいとまでは思わないけれど。

絶滅危惧の緑色の「あきた」駅名標
お召し列車として運行する時は、正面に菊の御紋と日の丸を掲げるため、そのための穴がいくつか開いていた。

この後、雨が降り出し、往路は雨の旅路だったようだ。
また、なごみの後を、団体列車として使うための回送で寝台列車「カシオペア」編成が走っていたそうだけど、そんなことはつゆ知らず(しかも寒いし、いろいろあったし)。

※翌2018年にも、11月24日・土曜日に秋田-弘前の団体列車としてなごみが運行された。
コメント (6)
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