麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

訪中譚②~大連その2

2007年11月20日 | 中国公演07
 10月19日、大連での仕込み。
 ホテルからバスに乗り込んで、会場へ

 大連電視台大劇場は、テレビ局の局内(1階)にあり、歌謡ショーの公開録画等にも使われる小屋だ。
 乱暴に言えば、NHKホール。。。NHKホールは局内にないし、あれほど立派じゃないけど、つまりTV局所有で、かつ貸劇場でもあるって意味で…。
 ここで、しょっぱなから“中国的な”お出迎えを受けた

 爆竹での熱烈歓迎なら嬉しかったが、その日、大連で「全人代」の式典が開催されていて、劇場スタッフがまるごとそちらに行ってるから、音響室も空かなければ、バトンも降りて来ないという。。。日本ではありえないけど、中国ではさほど問題じゃない状態(?)で仕込みが開始された。。。「開始された」というか、具体的には、出来るところからやっていくしかない!という、そんな午前。

 今回、『臨時病室』『恋でいっぱいの森』とも大道具・小道具の一部を中国に発注していて、遥か上海からトラックに乗って無事についていたので、『臨時』のベッドや『恋森』の櫓、舞台面に敷くパンチカーペットなどなどに、日本から持ち込んだ衣裳に小道具など、そーゆー手の付けられるところから準備は進んでいったのだ。
 
 そうそう、その中国製パンチは、日本で使用していたものとは随分違うフエルト地で、使っていくうち伸びちゃうので少々困った。
 中国に同質のものがないとは思わないが、予算と合わなかったのかも…。

 結局、係りの人はお昼前には来て、もろもろ動き出すことが出来たのだが・・・(※)

 さて、テレビ局というと華やいだ印象だが、共産圏では国抱えのせいか、悪い意味での公務員気質が残っていて、客席も汚いし、楽屋も掃除している気配なし。
 『臨時』に出演する矢野泰子が、楽屋の引き出しを開けたら、灰皿がわりに使われていたのだとか……。
(ちなみに全館禁煙です

 今、中国のテレビ事情は、各局自主採算が謳われていて、コマーシャルもバンバン入る激しい競争があり、ニュースキャスターなんかもカッチョいいのだけど、まあ、末端では・・・ということでしょうか。

 とにかく、日本の優秀な外部スタッフの頑張りで、初日の仕込みを終え、いよいよ幕は開くのであった・・・。

 ※=前日書いたように、ツアー全体を「上海美演出経紀有限公司」が担当し、大連の現地制作は「大連芸隆演出有限公司」が担っていました。このパターンは5都市とも同様。
 前述の、人がいないという場合も、日本側スタッフ→日本制作→通訳→上海美→大連芸隆→劇場という流れになるわけで、こんなこと一つ取っても海外公演は大変なのダ。

  
コメント
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