三面記事……という言葉は、21世紀の今、
やや懐かしい響きと言えなくもないだろうか?
近代日本において「新聞」の形が整った
明治なかばには定着した言葉で、
政治・経済など硬派記事が一、二面に、
対して犯罪事件や事故、男女関係などが
三面に掲載されたことに由来する。
さて、英国新聞業界を舞台に展開する
劇団俳優座『インク』。
沈滞していた「ザ・サン」紙の再生の一手として
3pに、セクシーな写真を掲載したことに始まるのが
「ページ・スリー」である。
またその頁に登場するモデルの総称が
「ページ・スリー・ガールズ」。
勝手なイメージだが「表向き」はお堅い国、
グレートブリテン及び北アイルランド連合王国で
そのようなものが長く続くとは思わないけれど……
どっこい、今でも続いているという。
勿論、曲がり角は何度もあったわけだけれど。
……かくいう我が国のスポーツ紙(家庭版除く)と
夕刊紙にも、その手の頁はある。
そーいえば、昔「ウイークエンダー」という
テレビ番組があった(1975年~84年レギュラー放送)。
改めて調べたら『テレビ三面記事 ウイークエンダー』が
正式名称で、なかなかの高視聴率を記録していた。
今や大女優の泉ピン子さんらがリポーターを務め、
05年、06年の大晦日には、彼女の冠をつけた
「ウイークエンダー」も放送されている。
さておき。
ページスリーは、のちのメディア王マードックが
買収した翌年1970年からスタートさせた企画。
冒頭、日本のレイアウトのことを書いたけれど、
西欧由来の「新聞」だから、輸入時点で既に
硬軟の順番は決まっていて、日出づる国はそれを倣い、
「ザ・サン」はナンパページをさらに過激化した!
と考えるのが順当だろう。
最後に新聞つながりで、朝日新聞に掲載された件。
劇団俳優座No.346『インク』
脚本:ジェイムズ・グレアム
翻訳:小田島恒志 演出:眞鍋卓嗣
2021年6月11日(金)~27日(日)まで
俳優座5階稽古場にて
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