報道される映像を見ていると現実離れしているようで、、、、映画を見ているようで、、、、
東日本大震災の時と同じように、被害の現実とタカ長の感覚のあいだに乖離があるように感じます。
しかし、これはまぎれもない現実、心からのお見舞いを申し上げます。
タカ長の友だちのところには被害がなかったのかなぁ、、、、ただただ無事を祈るだけです。
このように大きな被害が出たのは何といっても風の影響ですね。素人にもそのことが理解できます。
風は怖いです。
山でも風は怖くて、私たちが行くような小さな山でも風のことは気にかけています。
仲間たちには雨のため明日の山は中止、とメール連絡することがありますが、そのとき雨とともに風の強さを判断基準にしています。
山では雨より風のほうが怖い、と考えている登山者は多いはずです。
しかし、そのことを知らない登山者が多いのも事実です。
古い話ですが、例のトムラウシ山の遭難事故のとき、耐風姿勢がとれない人が何名もいたと聞いたような記憶があります。
そのことと遭難事故とは直接的には関係しないのでしょうが、高い山を登るものとしてそれくらいは知っていてほしい、というのが正直な気持ちです。
仲間たちと白馬の稜線を歩いて岩陰を出た稜線で強風に遭ったことがあります。
タカ長はすぐに腰を低くしましたが、仲間たちはそのままの姿勢、、、、それを見て、、、
「こらぁ、腰を低くせんかぁ!」と、思わずどなりつけました。
ご存知のように風は呼吸します。強風の中を高い姿勢で歩いていると、突風でバランスを失うことがあり得ます。
北アルプスの細い稜線でバランスを崩すと大変なことになりかねません。その判断がとっさにできない登山者が多いのでは、と思っているのです。
風の強い、このようなところで咲いている花を見ると、そこに咲いているそのことに感動します。
そのような花を何度も見てきました。
このようなところで命をつないでゆくのは大変なことですね。
最近読んだ「萩原編集長の山塾」にも風の怖さについて書かれています。
そこに紹介されている写真は快晴無風の北アルプス、、、、のように見えるのですが、よく見ると画像の下に写っている登山者は斜面に両手をついています。
説明によるとこのとき稜線では20メートル近い風が吹いていたそうです。
それだけの風が吹いていたら、立って歩くことはまず不可能です。
萩原編集長のコメントです。
悪天候というと、まず雨を連想する人が多いことだろう。もちろん「好天=晴れ」に対して、悪天の代表が雨であることに間違いはない。ただ、山で特に気をつけるべき気象要素は、雨よりもむしろ「風」であることを知ってほしいと思うのだ。
冬の大山で風の怖さを何度も経験しているので、萩原編集長のこのコメントの真意はよく分かります。
とにかく、風は怖いです。