昨日のサンプロ田原。
米国のノーベル経済学者のクルーグマンが、オバマの演説は悪くはなかったが、もう一つ切れ味がなかったと述べていた。 確かに、change を封印し、yes, we can を一度も使わなかった物足りなさは残った。演説には印象付けるキーワードが必要だ。しかし、総体的には感動した演説だった。さて、73兆円という景気浮揚策の中身と財源をどうするのか。日本に対して米国債を大量に購入するように迫ってくるのではないのか。今や、日本と中国が米国債を大量に購入しており、米国のATM代わりなのだ。外貨準備高では中国が世界第一位、日本が第二位だ。
☆
佐藤優。
かつて外務省のラスプーチンと言われた男。
彼の世界情勢分析より、彼の数奇な経歴と経験の方が面白い。
そして笑ったのは、田原に聞かれて佐藤は、「日本の政治外交は、政治学には分類されておらず、文化人類学に区分される」。さらに「田原が外務省を甘やかすから日本の外交が駄目になる」と田原に詰め寄った。
昨日も出ていた岡本行夫や田中均あたりを田原は重用している。岡本はともかく、田中均は小泉さんに食い込んで、日本の国益というより田中自身の私利私欲で朝鮮外交をやったような人だ。
★
自民と民主の戦い、山形県知事選。
昨日、山形県知事選で現職知事が、無名の57歳のおばさんに負けた。
負けたのは加藤紘一を含む自民党代議士3人が推す現職で51歳、日本銀行出身のバリバリのエリート知事が、民主党と自民参議員が支持したおばさんの32万票に対して31万票の1万票差の接戦で落城。 このおばさん、名前を吉村美栄子という。政治経験が全く無く、立候補を決意したのは公示40日前だった。「チェンジ やまがた」のバッジをつけた女性支持者たちが、「女性知事が誕生するなんて、夢のよう」と喜び合った。 吉村さんは、弁護士だった夫を12年前に病気で亡くしたが、行政書士の資格を生かして子ども2人を育てた。今は義父母と3人暮らし。知的障害者のスポーツ大会でボランティアとして活動していた。終盤は小沢一郎が山形入りした。漫画太郎は国技館にいたが。
★
日本と韓国。
鮮于鉦(ソンウジョン)という韓国大手新聞である朝鮮日報の東京特派員が、『日本、日本人、日本の力』という本を書いた。それを論評する。
(ソンウジョン)韓国では、日本に関する本は、両極から論じられる。ある韓国人は、「韓国には日本にないものがある」と叫び、別の韓国人は、「日本に学ばなければならない」と叫ぶ。 日本を論じるに、「叫ぶこと」から始まる。
(じゅうめい) 日本は、韓国を指して、あるいは他のどの国でもいいが、「日本には韓国や他の国にはないものがある」 などと叫んだりしない。 日本は千差万別、十人十色を認めている。 こういう 「叫び」 は150年前の日本の明治時代にあった。 「欧米列強に学べ」というスローガンだ。
(ソンウジョン) マルクスよりも革命的なトヨタがある。人を選ばず育てる未来工業。サブカルチャーの世界を主導する村上隆。 1907年に発売されて以降、今でも販売されている「亀の子たわし」。子孫に譲ることもできたであろう秋史・金正喜の遺品を韓国に寄贈した李舜臣研究家の日本人がいる。
(じゅうめい) その説明は長くなるが、日本のサムライ文化、商人道、茶道、江戸庶民文化などなどを説明しなければなるまい。 一言で括れば、「日本の美学」だ。
(ソンウジョン) 韓国が文化的、政治的に「モダン(近代)」にとどまっているとするなら、日本は「ポストモダン(脱近代)」 へと進歩している。
(じゅうめい) 伝統の朝鮮王朝を廃し、20年前まで軍事独裁政権を続けてきた韓国。中国の儒教にどっぷりと浸かり、両班政治の残滓が長すぎたのではないのか。日本のような明治維新はなく、欧米列強へ国家を近代化させる歯車が動かなかった。
(ソンウジョン) 現代自動車が、高級大型車 「ジェネシス」に挑戦する一方で、ホンダは人型ロボットと飛行機に挑戦しており、サムスンがメモリー市場を掌握したとき、シャープは世界の環境産業をリード、韓国文化が「ヨン様」を押し立てて日本のドラマ市場に食い込んでいたとき、日本文化はファッション・建築・ポップアートなどの上位文化はもちろん、娯楽文化や食文化までも世界に発信する「クール・ジャパン(魅力的な日本)」という国家イメージを構築していた。
(じゅうめい)日本は技術立国で、その歴史は古い。 また、ヨン様ブームは、60万人いる在日韓国朝鮮人が騒いでいるだけだ。 ヨン様ドラマは日本ではメロドラマと呼ばれ、今から40年以上前に日本で流行った手法だ。 ある意味懐かしい。
(ソンウジョン) 1990年代に日本が10年間の沈滞を味わったのは、他国の長所を学び欠点を克服することができず、孤立した島国特有の「国家ぼけ」現象を起こしたからだと日本人は自覚しているのでは。
(じゅうめい) そういう韓国人の、「そうに違いない理解」 が世界を狭くして、ステレオタイプの固定観念にとらわれている。日本は自国を大陸とは思っていないが、島国とはあまり意識していない。 なぜなら北海道から沖縄まで季節、文化、地域性が異なるから、そういう意味においては自己完結型ですらある。また「国家ぼけ」というが、その10年の間の1997のアジア通貨危機において、韓国が国家破産の危機に陥った際に、1兆円の融資保証をして韓国を助けたのは日本だった。しかし、韓国はその危機を脱するや、時の大統領であった金泳三氏は、何を語ったかと言えば、「日本の態度を、躾けし直す」 という辛いものだった。
(ムラマサ、月光に冴える)
米国のノーベル経済学者のクルーグマンが、オバマの演説は悪くはなかったが、もう一つ切れ味がなかったと述べていた。 確かに、change を封印し、yes, we can を一度も使わなかった物足りなさは残った。演説には印象付けるキーワードが必要だ。しかし、総体的には感動した演説だった。さて、73兆円という景気浮揚策の中身と財源をどうするのか。日本に対して米国債を大量に購入するように迫ってくるのではないのか。今や、日本と中国が米国債を大量に購入しており、米国のATM代わりなのだ。外貨準備高では中国が世界第一位、日本が第二位だ。
☆
佐藤優。
かつて外務省のラスプーチンと言われた男。
彼の世界情勢分析より、彼の数奇な経歴と経験の方が面白い。
そして笑ったのは、田原に聞かれて佐藤は、「日本の政治外交は、政治学には分類されておらず、文化人類学に区分される」。さらに「田原が外務省を甘やかすから日本の外交が駄目になる」と田原に詰め寄った。
昨日も出ていた岡本行夫や田中均あたりを田原は重用している。岡本はともかく、田中均は小泉さんに食い込んで、日本の国益というより田中自身の私利私欲で朝鮮外交をやったような人だ。
★
自民と民主の戦い、山形県知事選。
昨日、山形県知事選で現職知事が、無名の57歳のおばさんに負けた。
負けたのは加藤紘一を含む自民党代議士3人が推す現職で51歳、日本銀行出身のバリバリのエリート知事が、民主党と自民参議員が支持したおばさんの32万票に対して31万票の1万票差の接戦で落城。 このおばさん、名前を吉村美栄子という。政治経験が全く無く、立候補を決意したのは公示40日前だった。「チェンジ やまがた」のバッジをつけた女性支持者たちが、「女性知事が誕生するなんて、夢のよう」と喜び合った。 吉村さんは、弁護士だった夫を12年前に病気で亡くしたが、行政書士の資格を生かして子ども2人を育てた。今は義父母と3人暮らし。知的障害者のスポーツ大会でボランティアとして活動していた。終盤は小沢一郎が山形入りした。漫画太郎は国技館にいたが。
★
日本と韓国。
鮮于鉦(ソンウジョン)という韓国大手新聞である朝鮮日報の東京特派員が、『日本、日本人、日本の力』という本を書いた。それを論評する。
(ソンウジョン)韓国では、日本に関する本は、両極から論じられる。ある韓国人は、「韓国には日本にないものがある」と叫び、別の韓国人は、「日本に学ばなければならない」と叫ぶ。 日本を論じるに、「叫ぶこと」から始まる。
(じゅうめい) 日本は、韓国を指して、あるいは他のどの国でもいいが、「日本には韓国や他の国にはないものがある」 などと叫んだりしない。 日本は千差万別、十人十色を認めている。 こういう 「叫び」 は150年前の日本の明治時代にあった。 「欧米列強に学べ」というスローガンだ。
(ソンウジョン) マルクスよりも革命的なトヨタがある。人を選ばず育てる未来工業。サブカルチャーの世界を主導する村上隆。 1907年に発売されて以降、今でも販売されている「亀の子たわし」。子孫に譲ることもできたであろう秋史・金正喜の遺品を韓国に寄贈した李舜臣研究家の日本人がいる。
(じゅうめい) その説明は長くなるが、日本のサムライ文化、商人道、茶道、江戸庶民文化などなどを説明しなければなるまい。 一言で括れば、「日本の美学」だ。
(ソンウジョン) 韓国が文化的、政治的に「モダン(近代)」にとどまっているとするなら、日本は「ポストモダン(脱近代)」 へと進歩している。
(じゅうめい) 伝統の朝鮮王朝を廃し、20年前まで軍事独裁政権を続けてきた韓国。中国の儒教にどっぷりと浸かり、両班政治の残滓が長すぎたのではないのか。日本のような明治維新はなく、欧米列強へ国家を近代化させる歯車が動かなかった。
(ソンウジョン) 現代自動車が、高級大型車 「ジェネシス」に挑戦する一方で、ホンダは人型ロボットと飛行機に挑戦しており、サムスンがメモリー市場を掌握したとき、シャープは世界の環境産業をリード、韓国文化が「ヨン様」を押し立てて日本のドラマ市場に食い込んでいたとき、日本文化はファッション・建築・ポップアートなどの上位文化はもちろん、娯楽文化や食文化までも世界に発信する「クール・ジャパン(魅力的な日本)」という国家イメージを構築していた。
(じゅうめい)日本は技術立国で、その歴史は古い。 また、ヨン様ブームは、60万人いる在日韓国朝鮮人が騒いでいるだけだ。 ヨン様ドラマは日本ではメロドラマと呼ばれ、今から40年以上前に日本で流行った手法だ。 ある意味懐かしい。
(ソンウジョン) 1990年代に日本が10年間の沈滞を味わったのは、他国の長所を学び欠点を克服することができず、孤立した島国特有の「国家ぼけ」現象を起こしたからだと日本人は自覚しているのでは。
(じゅうめい) そういう韓国人の、「そうに違いない理解」 が世界を狭くして、ステレオタイプの固定観念にとらわれている。日本は自国を大陸とは思っていないが、島国とはあまり意識していない。 なぜなら北海道から沖縄まで季節、文化、地域性が異なるから、そういう意味においては自己完結型ですらある。また「国家ぼけ」というが、その10年の間の1997のアジア通貨危機において、韓国が国家破産の危機に陥った際に、1兆円の融資保証をして韓国を助けたのは日本だった。しかし、韓国はその危機を脱するや、時の大統領であった金泳三氏は、何を語ったかと言えば、「日本の態度を、躾けし直す」 という辛いものだった。
(ムラマサ、月光に冴える)