おいしいおしゃべり 阿川佐和子

エーゲ海の美しさを表現するのに、筆


舌に尽くしがたい、とかいておられ



る。これはエッセイと言えど、怠慢じ


ゃないのか。手抜きともとれる。なに


も考えてないのか、ともとれるし、ス


ゴく残念だ。


エッセイのたち位置はいまだ、小説に比し


て軽いとおもわれ、そういうのって、ちょ


っとエッセイのファンにしてみれば不満だ。


ボクはエッセイが好きだし。エッセイの果


たすべき役割やおもしろさは、とうてい悲


嘆にくれるばかりの小説では見出だせない


くらいの重要性を孕んでいると思っている。



いつまでも十円菓子じゃ、かわいそうだと


おもうのだ。まあ、十円菓子もおいしいけ



どさ、それなりに......合掌。


　　　　　　　　　　　　　鶴岡　卓哉