古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

アポロンの首      倉橋由美子

2022-03-17 23:44:55 | 小説の紹介

CHAPTER 7

 

「私」は構内の茂みに青白く光るものを見る。それは生首なのだが、

 

アポロンのように美青年であった。青年と少年の間とある。

 

この掌篇が今までのベストだ。イメージの飛躍があって、ぶっとんで

 

いる。生首を水盆において、植物のように育てるのだが、そこから

 

花が咲いて、実を付けて「私」は食っちゃうんだぜ。それも、あんまり

 

うまくないらしい。種も取れて、その栽培に夢中になるあまり透という

 

生首の前でセックスするような仲だったのに、捨てられちゃう。

 

この女の狂気を描いてるんだと思う。......合掌。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする