講談社文庫 2003年
「深夜特急」は個人的に思うところがあってか、
読むのを中断してしまったのだが、この本は
完読できた。
ヴェトナムには一号線というのがあって、
飛行機の墜落事故にあったばかりなのに、
ガタガタ揺れるバスで北上することに決める。
そのときのことが描かれている。巻末に、
高峰秀子女史との対談がのっていて、高峰
さんというのは、穴の中でずっと本を読んで
いたいような人らしいね。ぼく、そういう
人が好き。一生街から出ない人とか、半径
五百m以内で全部済ます人とか、だから、
あんまり、旅する人っていうのに、共感は
しないけど、読むのは好きなわけでさ。読む
のだったら、いくらでも読みますよ、という
わけで、すごく行ってみたくはならないけど、
おもしろかった。
(読了日 2024年9・8(日)13:44)
(鶴岡 卓哉)