愚かなものが権力を握ると・・・
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シルベスター・スタローンについて、ほとんど「毒くらわば皿まで」という心境になってますね。
本作も、刑務所の話。
「大脱出」とどう違うのか、というところに注目。
刑期があと6ヶ月に迫った模範囚のフランク・レオン(シルベスター・スタローン)。
仮出所で恋人とつかの間の逢瀬を楽しんだりもして、まずまずの残りの刑期を務めようと言うところ。
ところがある夜突然、護送車に乗せられ、凶悪犯のひしめく刑務所に運び込まれます。
ここの所長・ドラムグール(ドナルド・サザーランド)は、レオンに恨みを抱いており、陰湿な復讐を開始します。
それというのも、以前の服役中、危篤の父に面会するためレオンは脱獄せざるを得なくなり、
その刑務所の不正を暴露。
その時の所長がドラムグールで、非難の的となり、今の刑務所に左遷させられた、というわけ。
彼は所長の権限で、レオンをいじめ抜き、その命さえも奪おうと画策しますが・・・。
特別脱獄の話にはならないなあ・・・と思いながら見ました。
どんなに悪辣な所長の下でも、一応法的な「刑期」がある訳で、
もう少しの我慢で出所できるわけですから。
ところが、刑期も残り3週間というときに、
明日出所するある男が、「レオンの恋人をレイプする」とわざわざ言いに来るのです。
もちろん、彼女のために、レオンは脱獄を決意する!!
しかしこれは脱獄劇ではなくて、もう少しひねりがあった、というところが面白い。
少しずつ信頼できる仲間が増えていくのもいいし、
しかしそんな中に裏切りがあったりもする。
こういう作りもうまいです。
それにしても、愚かなモノが権力を握ると大変なことになる・・・
というのが実のところのテーマなのではないかと思ったりします。
ホント、いろいろなところでも言えることだなあ・・・。
「大脱出」は2013年の作品なので、脱獄の話としてはこちらの方が本家本元。
スタローンの体力・気力共に最も充実している頃かも。
<WOWOW視聴にて>
「ロックアップ」
1989年/アメリカ
監督:ジョン・フリン
出演:シルベスター・スタローン、ドナルド・サザーランド、
ジョン・エイモス、ソニー・ランダム、トム・サイズモア
友情度★★★★☆
理不尽度★★★★☆
満足度★★★☆☆