映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

晴れたらいいね

2025年02月01日 | 映画(は行)

戦時中、フィリピンのジャングルで

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テレビ東京開局60周年特別企画ドラマ。

「晴れたらいいね」といえば、ドリカムのあの曲でしょう・・・と思ったのですが、
ストーリーはそれとはまったく関係しません。
が、しかし、太平洋戦争の戦時下が舞台のこの作品で、
そのドリカムの曲が出てくるという驚き。
やってくれますね。

 

令和6年、夏。
高橋紗穂(永野芽郁)は、中堅の看護師。
仕事はすっかり習熟しているものの、きついばかりで報われることは少なく、
テンションが低くむなしさを感じています。
この病院の入院患者に、かつてここの名誉婦長だった雪野サエがいて、
今は寝たきりとなっています。
紗穂はある時、サエに一方的に自身の悩みを吐露していたのですが、
そんな時に大きな地震が発生。
紗穂は意識を失って、目を覚ますとそこは病室ではなくて、ジャングルの中。
見慣れない白衣を着た女性たちが紗穂をのぞき込んでいて、
「サエ」と呼びかけるのです。

 

紗穂は昭和20年のフィリピンにタイムスリップ。
なぜか若き雪野サエの姿になっていたのです。

彼女らは従軍看護婦としてこのフィリピンの戦場に来ていて、
負傷した兵士の看護に当たっていたのでした。

過酷な環境で、ろくな設備もない。
けれど使命感に満ちて懸命に仕事に立ち向かおうとする彼女たちを見て
紗穂も意識が変わっていく・・・。

 

紗穂が自分がタイムスリップしたと気づいたときに思うことがステキ。

これはあれ、夏になるとよくテレビで放送するヤツで、
現代の若者がタイムスリップして戦時中に迷い込んじゃうっていうベタなヤツ・・・?

 

確かに、そういうベタな設定なので、
脚本家もそのようにコメントを入れるしかなかったのか・・・? 
あ、ちなみに岡田惠和さん脚本です。
そのベタな設定の中で、いかに人々のつながりや自身のあり方を問うていくのかが、
腕の見せ所というわけですね。

実際、ちょっと泣かされるシーンもあったりして、感動的なドラマでした。

 

<Amazon prime videoにて>

「晴れたらいいね」

2025年/日本/111分

監督:深川栄洋

原作:藤岡陽子

脚本:岡田惠和

出演:永野芽郁、芳根京子、萩原利久、江口のりこ、稲垣吾郎

 

絆度★★★★★

満足度★★★★☆