映画と本の『たんぽぽ館』

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ファーストキス

2025年02月12日 | 映画(は行)

運命は変えられるのか

* * * * * * * * * * * *

硯駈(すずりかける)(松村北斗)と、硯カンナ(松たか子)は、
ラブラブの時期を経て結婚しました。
それから15年。
倦怠期に突入し、互いへの関心も薄れて、離婚寸前。
そんなある日、夫・駈が事故で亡くなってしまいます。
どちらにしても別れるはずだったとは思うものの、
気持ちの持って行き場のないカンナ。

そんなある時、カンナは15年前へタイムスリップ。
それは若き日の駈と自分が初めて出会う日。
夜2人が初対面するその直前。
40代カンナは20代駈と対面することになります。
若き日の駆への思いをよみがえらせるカンナ。
そして、15年後に起こる事故から駈を救うことを決意します!

作中のタイムスリップは、現在から15年前の特定の場所、特定の1日にしか行くことができません。
が、繰り返し行くことができるのです。
だから、カンナは必死に何度も何度もやり直し、トライ。
でも現在に戻るとやはりそこには夫の遺影が待ち受けている。
つまり、カンナの試みは失敗。

何度も若き駈と出会うことで、ますます駈を好きになって、
決してあんな事故で死なせてはならないと思うカンナ。

若き駈にとっては、40代のカンナは「おばちゃん」であってもおかしくないのですが、
どうも駈にとっても憎からず感じてしまうものらしい。
そりゃあね、松たか子さんだから、恋愛対象として、ぜんぜんアリですよ!!

カンナは、ついには駈が自分と結婚したのがそもそも間違いだったのではと思い、
大学教授の娘(吉岡里帆)を、駈に勧めたりもするのですが・・・。

なんというか、キュンとさせるところ、ホロリとさせるところ、
さすが坂元裕二さんはツボを良く心得ていらっしゃる。
最後の駈の決断は、まさに涙・・・涙・・・。

かき氷屋さんの行列の後ろにいた女子たちがナイスでした!!

ラブラブの結婚でも、その状態を保っていくことがいかに難しいか・・・
というのも、ほとんど冷や汗もので身にしみます・・・。

タイムスリップという現実離れした出来事を扱いながらも、描き出されるのはやはり人の心。
これぞドラマですよね。

いつも思うのです。
松村北斗くんはいい作品に当たるなあ・・・。
あ、でも今期のTVドラマはあまり良くない・・・
(演技じゃなくて、脚本が)。

<シネマフロンティアにて>

「ファーストキス」

2025年/日本/124分

監督:塚原あゆ子

脚本:坂元裕二

出演:松たか子、松村北斗、吉岡里帆、森七菜、リリー・フランキー

恋愛度★★★★☆

根性度★★★★★

満足度★★★★★



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