映画と本の『たんぽぽ館』

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劇場版TOKYO MER 走る救急救命室

2023年05月12日 | 映画(た行)

喜多見チーフは百人力

* * * * * * * * * * * *

おなじみのTVドラマの劇場版。
私ももちろんTVドラマを楽しく拝見していましたので、これは見逃せません。
そして、TVドラマファンの方なら実においしい作品となっています。

横浜のランドマークタワーで、大規模な爆発事故が発生。
東京都知事直轄の救命医療チーム「TOKYO MER」も出動します。
しかしそこには、厚生労働大臣により新設された
エリート集団「YOKOHAMA MER」も出動しています。

TOKYO MERのチーフ、喜多見(鈴木亮平)は、
「一刻も早く現場へ向かうべき」と主張しますが、
YOKOHAMA MERの鴨居チーフ(杏)は、
「安全な場所で待っていなくては、救える命も救えなくなる」主張し、
対立してしまいます。

そしてなんと、ランドマークタワーの最上階には、
喜多見の身重の妻・千晶(仲里依紗)がいることが判明。
そこには他にも多くの人々が行き場を失って閉じ込められています。

果たして彼らは多くの人々や喜多見の妻を無事救い出すことができるのか・・・?

例によって、普通に救急救命の役割を果たすことだけではなくて、
政治的な思惑や駆け引きがあって、なかなか一筋縄ではいきません。
そしてまた厚生労働省・音羽(賀来賢人)の立ち位置も、微妙です。

そんなわけで、たっぷりの緊張感に包まれます。
でもまあ、そこに喜多見チーフが現れさえすれば、
もう大丈夫・・・と安心感がこみ上げてきてしまう。
まさに、喜多見チーフは百人力です!

本作の予告編で、おっそろしいシーンがあったではありませんか。

千晶は臨月を迎えていて、この事態でいよいよ産気づき、
炎に巻き込まれそうになる。
そこへようやくたどり着いた夫に「赤ちゃんだけなら助けられるから」と言って、
夫に帝王切開をするようにと言うシーン。
それは詰まるところ、母体の方はあきらめろと言っているわけで・・・。

それじゃあ、最後の決まりセリフ「死者ゼロ!」にはならないのでは・・・と、
私は思っておりまして。
さあ、ここで喜多見がどのような決断を下すのか。
お楽しみ~。

あの炎に巻き込まれて、助かるのか???と、若干疑問には思いましたが、
まあ、満足のいく終わり方ではありました。

 

<シネマフロンティアにて>

「劇場版TOKYO MER 走る救急救命室」

2023年/日本/128分

監督:松木彩

脚本:黒岩勉

出演:鈴木亮平、賀来賢人、中条あやみ、佐野勇斗、ジェシー、菜々緒、杏、仲里依紗

 

緊迫度★★★★☆

使命感度★★★★★

満足度★★★★☆

 



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