献身的で信頼できる母が・・・
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郊外の一軒家で、母ダイアン(サラ・ポールソン)と二人で暮らすクロエ(キーラ・アレン)。
クロエは生まれつきの慢性の病気により、体が弱く、車椅子での生活を送っています。
でも、前向きで好奇心旺盛なクロエは、
大学への進学を望み、今、自立しようとしているところ。
そしてクロエの体調や食事を管理し、後押ししてくれる母、ダイアン。
しかし、最近母が差し出す薬にクロエは違和感を覚えます・・・。
少し前に見た作品「MOTHER」同様に、
これはグレートマザーすなわち「毒母」を描くホラー作品なのでした。
しかし、ダイアンは表向きそれとは全く違って、実に献身的でやさしい母なのです。
一番身近でやさしく、信頼できるはずの母。
ところがその母が隠し持っていた悪意・・・!
いえ、本人にとっては悪意ではないのでしょう。
いつまでも娘を手の届くところに置いて、そのすべてを掌握しなくては気が済まない、
自分の意に反することは少しでもさせたくない・・・。
自分の支配下にあって過ごすことこそが娘の「幸せ」だと心底思っている・・・。
このことは、クロエが生まれたときに端を発するのです。
クロエは瀕死の状態で生まれたので・・・。
がしかし、それにも衝撃の事実が隠されていたのでした。
クロエの抱えている病が凄まじいのです。
不整脈、喘息、糖尿病、そして足のマヒ・・・。
毎日大量の薬を飲みます。
でもそれは本当に「正しい」薬なのか?
終盤、クロエは自室に監禁状態となってしまうのですが、
車椅子での生活は、通常の室内がとてつもない障害だらけの場所に変貌します。
しかしあきらめない強い心を持つクロエの健闘が、実に涙ぐましい。
恐くて壮絶なドラマでした。
「RUN ラン」
2020年/アメリカ/90分
監督:アニーシュ・チャガンティ
出演:サラ・ポールソン、キーラ・アレン
毒母度★★★★★
恐怖度★★★★☆
満足度★★★.5
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