問題を持つ2人で
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相沢沙呼による小説を映画化したもの。
中学生で作家デビューしたものの、その後発表した作品を酷評され、
売り上げも伸びない、ナイーブな高校生、千谷一也(佐藤大樹)。
そして、同じクラスの人気者でドSの小余綾詩凪(橋本環奈)も
高校生作家で、ヒット作を連発しています。
性格もクラスの立ち位置も作家としての注目度も、正反対の二人。
二人は互いを作家とは知らないでいたのですが、
ある時、編集者から勧められ、小説を共作してベストセラーを目指すことに。
その時ようやく二人は互いが小説家であることを知るのです。
しかし、当初は反発し合うばかりで・・・。
本作、冒頭はモノクロなのです。
思うように小説は書き進まず、ネットでエゴサーチをすれば自作をこき下ろす記事ばかり。
という陰々滅々の一也に寄り添っている色調。
ところが、綾詩凪と向きあい共作を始めてから、彼の世界が色づく。
画面の色調もカラーへと変化します。
いい感じです。
綾詩凪がプロットを考え、一也が文章を書き起こす。
こうしたコンビネーションで二人の小説は息づいていくのです。
しかしやがて一也は、綾詩凪が抱える意外な秘密を知って・・・。
若くして小説家として有名になってしまうというのも、なかなか大変なことですね。
文芸部の小説を書けない部長さんとか、
いま、その道を歩もうとしている少女とか、
彼らを取り巻く人物造形も魅力的です。
まあ、楽しめました。
<Amazon prime videoにて>
「小説の神様 君としか描けない物語」
2020年/日本/106分
監督:久保茂昭
原作:相沢沙呼
脚本:鎌田哲生
出演:佐藤大樹、橋本環奈、杏花、莉子、和久井映見
青春度★★★★★
満足度★★★.5
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