嵐のベネチアの夜
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ケネス・ブラナーが監督・制作・主演を務める名探偵ポアロシリーズ。
「オリエント急行殺人事件」、「ナイル殺人事件」に継ぐ第3作で、
今回はイタリアのベネチアが舞台です。
もう探偵は引退しようと思っていたポアロは、ベネチアに滞在しています。
ある日、死者の声を話すことができるという霊媒師のトリックを見破るため、
子供の亡霊が出るという謎めいた屋敷で行われる降霊会に参加することに。
嵐のその夜、集まった者の1人が非常に不可解な状況で殺害されるという事件が起こり、
ポアロがその謎の事件の真相究明に挑みます。
もとより古い陰気な屋敷。
その屋敷ではかつて陰惨なできごとがあったといううわさ。
嵐の夜。
ということで、前2作とは雰囲気が異なり、終始陰鬱。
ときおり鳴り響く大きな音にドキッとさせられます。
幽霊などという非論理的なものを信じないポアロではありますが、
どうもここでは勝手が違って、
不可思議なモノが見えてしまったり聞こえてしまったりする・・・。
実はそのことには理由があったワケなのですが。
ベネチアといえば穏やかな水辺を連想してしまうのですが、
確かに、こんな嵐の日だってあるわけですね。
しかも歴史ある町、建物。
その暗がりに何が潜んでいてもおかしくないような・・・。
時期は第二次世界大戦が終わった数年後というところ。
その影も、この物語には落ちていて、
この雰囲気だけで、私は十分楽しめた気がします。
まあやっぱり、恐いのは幽霊よりも人ですね。
<シネマフロンティアにて>
「名探偵ポアロ ベネチアの亡霊」
2023年/アメリカ/103分
監督:ケネス・ブラナー
原作:アガサ・クリスティ
出演:ケネス・ブラナー、カイル・アレン、カミーユ・コッタン、ジェイミー・ドーナン、ティナ・フェイ
陰鬱度★★★★★
満足度★★★.5
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