映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

チーム・バチスタの栄光

2008年02月23日 | 映画(た行)

海堂尊による「チーム・バチスタの栄光」の映画化作品。
「このミステリがすごい」大賞受賞作でもあります。
先日読んだばかり。
ミステリの筋立てはそのままですが、
大きく違うのは、探偵役となる診療内科医田口が、この映画では女性となっていること。
それと、厚生労働省の役人、白鳥は、本の方がもっとキョウレツな変人。
まあ、たしかに、映画としてはさえない中年男2人の探偵よりは、
この配役で、男女という組み合わせの方が、ビジュアル的にもずっといい。
なるほどねー、と思います。

あらすじのご紹介は、文庫「チーム・バチスタの栄光」でどうぞ。
田口は不定愁訴外来(別名グチ外来)の医師として勤務しており、外科手術には縁がない。
そこで、観客代表として手術の説明を受けてくれるので、大変わかりやすい。
本だけでは、バチスタ手術も、イメージが掴みにくいのですが、さすが映像の威力、この映画を見て、よ~くわかりました。
外科手術というと執刀医ばかりが脚光を浴びますが、
このようにいろいろな役割の人がチームワークで行うものなんだなあと、認識を改めました。

映画ならではのこんなシーン。
ある一人の患者にスポットを当て、その人柄などを見せて、親しみを感じさせます。
ところが、その人物の手術が失敗で術中死。
単なる名も知らない患者よりもきわだたせるその「死」。
本には無かった部分です。
それから、挿入されるソフトボールの試合シーン。
ほとんど病院内の映像なので、ちょっと気晴らしをさせてくれる、これも工夫されたシーン。
本も十分に面白いのですが、それをいかに映画として作り変えていくのか。
そんなことを考えつつ、見るのもまた一興でありましょう。
犯人がわかっていても、十分楽しめました。

2008年/日本/118分
監督:中村義洋
出演:竹内結子、阿部寛、吉川晃司、池内博之

「チーム・バチスタの栄光」公式サイイト



最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
いい作品です (ino3)
2008-03-22 20:35:46
「夜愁」のコメントでお邪魔した、ino3です

私は最近まったく映画は見ません
もっぱら本を読むか、お笑いバラエティを見てます(笑)

この本は面白かったですね
とくに白鳥圭輔がよかった
出色のキャラで、実に新鮮でした
他の作品も読んでみると、この作者はキャラ作りが上手いのがわかります

どうせ映画を見るのなら、読んでからみた方がいいようです
グッチーは女性に、なってたんですか
まさか竹内結子だったんですか?
たしかに、あの微妙な人物は視覚的にはむずかしいかも知れません

近作の「ジェネラル・ルージュの凱旋」も感動的でした
この作者は、いまではすっかりお気に入りです
返信する
Unknown (たんぽぽ)
2008-03-23 11:14:13
>ino3さま
そうですね。私も原作のファンなので、先に本を読んでいなければ見なかった作品だと思います。
でも、この、主人公の性別入れ替えは映画的には成功。原作と映画の関係も、近頃いろいろ思うところがありまして、原作と全く同じというのは、意外につまんないんですよ・・・。両方見ないとわかりませんが。
私も文庫が出るのを待ってないで、続きを読もうかなあ。
返信する

コメントを投稿